メールマガジン バックナンバー

2353号 2020年7月30日

「この3か月間で会社・家族・友人以外で新しく知りあった人はいますか?」

(本日のお話 2277字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日はリベラルアーツを探求するという
テーマで半日のオンラインワークショップ
を実施いたしました。

※ちなみに、カレッジではこんな
研修プログラムを提供しています。
↓↓
次世代リーダーのイノベーション研修
https://www.c-courage.co.jp/service/self-innovation/

また夕方からは、ダイアモンド社の
DMN(Diamond Design Management network)
という、オンラインボードの『Miro』とう
直感的に書き込め、ポストイットを張り、
ディスカッションが”オンライン上”でできる
オンライン・ホワイトボードでディスカッ
ションをするワークショップに参加いたしま
した。

U-30歳以下を基本の対象者としている
ワークショップでしたが覗かせていただき、
これからのデジタル時代、研修はどんどん
変わっていくことを予感させられました…



…と前置きが
そんなこんなで今思っているのが
外の世界と触れ合うことの大切さです。

今日はお世話になっている
とある企業の役員の方から聞いたお話から、
皆様に気づきと学びをお伝えできればと
思います。

タイトルは、

【「この3か月間で会社・家族・友人以外で
新しく知りあった人はいますか?」】

それではどうぞ。

■ある会社の役員の方が、

その会社の部長クラス以上の方に、
ミーティングでこんなことを聞いたことがある、

とおっしゃっていました。

それは

「この3ヶ月間で会社や家族友人以外で、
新しく知り合った人はいますか?」

という質問だったそう。

ちなみに新しい取引先の人と名刺交換をした、
みたいなものは含まれません。

そうではなく、

”個人として、普段のコミュニティを越えて
誰かと親しくなったか?”

という意図です。

■そしてこの回答に対して、

「数十人いる部長以上の役職者で
手を挙げた方がゼロだった」

と語り、その事実に対して
危機感を覚えた、

というお話でした。

■実は同じような話を、
色々な会社の方から、

「外と繋がっていない危機感」

について、とてもよく耳にします。

外と繋がってなくても、
別に自分と社内で学べばいいじゃないか、

とも思えますが、
その根底にある考えとは、

『「変化」は外部からもたらされる』

ということを、誰もが直感的に
(特にアンテナが高い人ほど)
知っているからでしょう。

■いつもの人、いつもの職場、
いつもの会議、いつものルーチン

で仕事をしていると、

もちろん小さな変化はあるものの、

「!」とか「!?」レベルの、

パラダイム(ものの見方・考え方)を
打ち砕かれるような驚きは、
起こる確率が少ない、と私は感じています。

■例えば、冒頭で

「オンラインボードの『Miro』」
https://miro.com/app/dashboard/

というツールに触れましたが、
この存在も

”外部の勉強会”に参加し、そして、
それを使いこなしている20代の方の様子を見て、

「こんなやり方があるのだ…」

と衝撃を受け、自分の知識が
広がったわけです。

■または、昨日のリベラルアーツの
ワークショップでもそう。

ゲスト講師としてサポートしていただいた
藤田勝利さん(大変優秀なコンサルタント)から
http://project-initiative.com/katsutoshifujita/

「紀藤さん、こんな面白い本がありますよ。」

と、

『人間の経済』
(著:宇沢弘文)

『自己啓発をやめて哲学をはじめよう』
(著:酒井譲)

などの書籍を紹介され、
自分の興味関心の枠が広がったのでした。

それも、自分と違う領域の、
刺激的な人の繋がりからもたらされています。

■私達は、人との出会いによって、

新たに世界を見るための
「参照枠」を手に入れる確率が
高まります。



「参照枠」とは、

”自分が世界を見る際の補助線”

のようなものです。

例えば、「マーケティングの4P」の
フレームを知っていれば、

”マーケティングに対する
世界の見方に対しての参照枠”

が得られ、考えやすくなります。

「自分の人生をいかに成功させるか」
という観点では『7つの習慣』などは、

”自分の人生を成功させる
思考・行動の原則についての参照枠”

になり得るでしょう。

■その他にも、

「お金の投資」の参照枠、
「時間管理」の参照枠、
「哲学」の参照枠、

いくつもあります。

更に言うと、参照枠の中には、
更に別の参照枠も含まれたりも
していて奥行きと広がりもあります。

例えば、

「営業の参照枠」があって、

そしてその中には、

・交渉の参照枠、
・ヒアリングの参照枠、
・行動管理の参照枠

などが含まれたり、

「マネジメントの参照枠」があって、

そしてその中には、

・ビジョン作成の参照枠、
・コーチングの参照枠
・戦略策定の参照枠
・実行ルールの参照枠など、

代表的ないくつかの参照枠が
存在しています。

■ポイントは、

「参照枠」を知っているかどうか、

です。

それによって、

自分が思考のショートカットができ
成長のショートカットができる、

ということです。

■そして、そんな「参照枠」が
何からもたらされるかと言うと、

”「人」”

からなのです。

自分がよく手にする本でも、
情報でも、傾向があるものです。
よくいる身近な人もそう。

ただ、外に出て、新しい世界、
人と出会った時、

そこには全く違う文脈で
生きている人や興味を
持っていたりします。

だからこそ、自分の専門とする領域で
少し興味がある隣接する領域が
あったのであれば、

「新たな参照枠」を獲得すべく、
積極的に外の世界に出ること、

それが、自らを陳腐化させないために
とても重要な習慣である、

そのように思っております。

■「自分が知らないことが
こんなにも膨大にあるのだ...」

そう戒めて、学び続けることです。

世界は進化発展していくので、
自分が進化発展していなければ、それは
相対的に「退化」していることになります。

ということで、改めて
皆様にも質問してみたいと思います。

「この3ヶ月間で会社や家族友人以外で、
新しく知り合った人はいますか?」

自分の参照枠を広げられているかどうか。

大切なテーマですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

同じ戦法を手堅くとり続けるということは、
一見すると最も安全なやり方のように思えるが、
長いスパンで考えたら、実は最もリスキーなやり方なのである。

羽生善治(将棋棋士/1970-)

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