「這い回る経験主義」を超え、学びを知性に昇華させる方法
(本日のお話 1888字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
今日で2400号!!
パチパチパチ(自分に)。
多分、どこかで数え間違えていて
本当は若干のズレがありそうですが、
多分2400号です(笑)
地味に進めていますが、
本当にちょっとずつ自分の言葉への
感性が高まっていることを感じます。
これからも、粛々と歩みを刻んでいきます。
*
さて昨日は終日、
『ストレングス・ファインダー』の
オンライン研修の実施でした。
※ストレングス・ファインダー研修とは?
↓↓
https://www.c-courage.co.jp/service/strengths-finder
オンラインでの新しい試みもありましたが
やっている私もとても楽しく、
充実した時間を過ごさせていただきました。
その熱が参加者にも届いているといいな、
と思いながら。
改めて昨日ご参加いただきました皆様、
事務局の方をはじめ、ありがとうございました!
*
さて、本日のお話です。
最近、自分の専門分野なので
丁寧に噛み締めつつ、読んでいる本があります。
タイトルは
『組織開発の探究——理論に学び、実践に活かす』。
著者の中原 淳氏、中村 和彦氏は、
それぞれ立教大学、南山大学の教授で
人材開発、組織開発の分野における、
第一人者として有名です。
その本の中で、
「確かにそうだよなあ」
と自戒を込めて思う一節がありました。
今日はそのお話からの学びを
皆様にご共有させて
いただきたいと思います。
タイトルは、
【「這い回る経験主義」を超え、学びを知性に昇華させる方法】
それでは、どうぞ。
■「這い回る経験主義」。
上述の著書の中で
ふと書かれていた言葉です。
著者で組織開発の第一人者の中原先生曰く、
”冒険が「這い回る経験主義」よろしく
「冒険」だけで終わってしまっては、
知性につながらない”
とのこと。
ゆえに
『「実践」と「理論」の両輪を回すこと』
こそが、
一つ一つの事象の裏側にある
見えない方程式を解き明かし、
複雑に絡み合い影響しあう
要素感の繋がりを可視化し、
結果につなげる上でも
とっても大事だよね、
という話。
■「実践と理論」の両方が揃って
提供する私たちの「確信」となったときに、
1)行っている行為の一つ一つに
深い意味を感じて、言葉に重みが出て
2)他者に深い影響を与えうることになり
3)どんな状況においても、
高い再現性と結果の質をもたらすことができる
となるわけです。
■、、、とのっけから、
抽象度が高い話でしたが、
この話、私(紀藤)自身の体験に当てはめても、
本当にそうだなあと思うのです。
(反省も込めて、、、)
*
というのも、研修には
実に様々な「技法」があります。
こと、「チームの対話を高める方法」でも、
・ワールド・カフェ
・アプリシエイティブ・インクワイアリ
(=『価値ある質問』)
・質問会議
というような、
一見難しそうな響きなのだけれど
意外と真似をすること自体は簡単、
という技法があります。
■私も起業した後、
よくわからないまま、
それらのプロセスをとにかくやりまくって、
お客様やクライアントの組織に
試させていただき(汗)
とにかく「実践」をしまくってみました。
一応、手法としては体系だったやり方のため
それなりに形になるわけです。
実際、盛り上がりますし、
効果もあります。
■、、、ただ一方、
なんだか、モヤモヤっとした気持ちも
抱えていたのも事実でした。
というのも、
『表面的に真似をするだけでは、
本質を掴んでいない』
ことは私自身が一番知っていたから。
それらのツールを
使い始めたばかりのときに
私自身感じていたのでした。
■「決まった問い」を
「どこかの先生」がやっていたように、
真似をしてみる。
例えば、
「今日は1日を通じてどんな体験でしたか?」
「今日の学び、気付きは何でしたか?」
「どのようなことに活かそうと思いますか?」
という、黄金の振り返りクエスチョン。
しかし、よくよく考えてみると、
・なぜ、この問いなのか?
・なぜ、この順番なのか?
・この問いには、どんな狙いと効果があるのか?
など、その背景を知らずに
やっていたなあ、
と振り返り、気付かされたのです。
そして、今もまた、
そうして実行しているツールや手法、
あるよなあ、、、と。
(お世話になっているクライアントの皆様、
ごめんなさい、、、)
■ただ、当然ながら、
「プロフェッショナル」とは、
表面的な部分だけ
お化粧のようにごまかす人を
言うのではありません。
その表面の行動の深くにある
『数々の過去の賢者、勇者たちの
数多の経験から導き出された知性』
にアクセスできるからこそ、
”プロフェッショナル”なのです。
そういう意味では、
「実践」とは確かに重要で、
プロフェッショナルを目指すための一丁目一番地、
といっても過言ではない一方、
その「実践」を
ただの実践、チャレンジ、冒険に
終わらせてしまうのでは、
プロとは呼べないということがわかります。
■では、どうすればよいか?
実践を、ただの実践に終わらせない、
冒険を、冒険のまま終わらせない、
そのためには、
【『歴史』と『理論』を通じて、
「自分自身の実践」を紐解く】
この1点が、
一手間、二手間かかる一方、
極めて重要なことであろう、
そう思ったのでした。
■自分が経験してきたことなど、
たかだか知れています。
大体、多くの方が考えたり、
行動してきたことというのは、
よほどの天才でもない限り、
誰か同じ疑問を持っていたりするもの。
そしてすでに、その疑問に対して
何らかの検証や行動を行っていることも
ままあるものです。
であれば、それを活かすに越したことはない。
■ゆえに、
【「這い回る経験主義」を超え、学びを知性に昇華させる方法】
とは、
『他者の知性にアクセスし
「実践と理論」の両輪を回す』
こと、ここに尽きるのであろう、
そんなことを思った次第です。
よほどの先端のテクノロジーでない限り、
「ただその知性の存在に知らない」だけのこと、
ままあるのでしょうね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
私がかなたを見渡せたのだとしたら、
それは巨人の肩の上に乗っていたからです。
シャルトルのベルナール (12世紀のフランスの哲学者)
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