「新しい言葉」との出会いによって、見える世界は変わっていく
(本日のお話 1885字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日はオンラインでの
『7つの習慣マネージャー』の研修実施。
その他4件のアポイント。
夜はシステムコーチングの実施でした。
お休み明けから、
良い感じでスタートしております。
やっぱり人に会うと、
スイッチが入りますね。
*
さて、早速ですが本日のお話です。
本を読んでいると
ちょくちょく、
「新しい言葉」
と出会いうことがあります。
そして、
言葉が増えると
自分の視点が増えて、
人生の解像度が高くなる。
そんな感覚を覚えています。
今日は、「新しい言葉との出会い」が
私たちの人生にもたらす価値について
(というと大げさかもですが)
思うところをお伝えできればと思います。
タイトルは、
【新しい言葉との出会いによって、見える世界は変わっていく】
それでは、どうぞ。
■「言葉」とは、奥深いものです。
”私の言語の限界は、
私の世界の限界である。
(ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン/1889 - 1951)
と語った哲学者がおりましたが、
本当にそうだよな、とよくよく思います。
■先日、ある本を読んでいるとき、
『私淑する』
という言葉に出会いました。
見たことはある気がするけど、
自分で使ったことはない。
(皆さん、普通に使っているのでしょうか?)
『私淑する』を辞書調べてみると、
このように記載されています。
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し‐しゅく【私淑】する
《「孟子」離婁下の
「子は私?(ひそ)?かにこれを人よりうけて
淑?(よし)?とするなり」から》
直接に教えは受けないが、
ひそかにその人を師と考えて尊敬し、
模範として学ぶこと。
例/「私淑する小説家」
※goo辞書より引用
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
だそうです。
■へー、なるほど。
直接に教えは受けていないが、
ひそかにその人を師と考えて尊敬する、、、
そういう意味の言葉あるのだな、
と小さな感動を覚えました。
というのも、もし
「私淑する」という言葉を持たなかったこれまでは、
同じような状況でも、
「自分の”好きな”作家さんがいて」とか
「自分の”尊敬する”著者がいて」とか
「自分が”模倣している”先生がいて」
というような、
言い換えた表現で話をしていました。
しかし、実際はそうではないのです。
もっと複雑な気持ちがある。
でもそれを表す言葉を持たないから、
持っているボキャブラリーの中から、
言い充てているだけでした。
■しかし、『私淑する』という
言葉を得た今であれば、
「実際に会ったことはないけれども、
その著書や作品をたくさん読んだ。
自分の人生に、明らかに影響を受け
心惹かれ、尊敬し、慕っている」
というような、
尊敬、親しみ、感謝などが
入り混じった水彩画のような心象風景を
『私淑する』という言葉によって
言い表すことができるのだ、
という小さな感動を覚えたのでした。
そして、その言葉を
手に入れることにより、
「感情を表現する手段」
が手に入り、またそのような感情が
世界の中にあるということで、
(ちょっとだけ)「世界の見え方が変わる」
という感覚を、小さいながら
感じたのでした。
■何気ない話ですが、
結構大事だと思うのです。
というのも、例えば
「感動した」という感情を表すときに、
Aさんは
「ヤバい」
「ハンパない」
という語彙しか持たないとして、
一方、Bさんは
「興奮した」
「胸が高ぶった」
「鳥肌が立った」
「激しく感銘を受けた」
「胸に熱いものを感じた」
「心打たれた」
「心震えた」
という語彙を持つとしたら、
AさんとBさんで
「感動した世界」について
見えている世界も違っているはず。
■感覚は表現し得る言葉を持つと
「6色のクレヨン」で描く絵が、
「全84色の水彩画絵の具セット」で
描く絵画になるように
感覚は同じでも、
「そう、この感覚!」
と”言葉にできる”ことで、
1)言葉にできること自体の気持ちよさと、
2)心の動きを的確に他者と共有できる喜び
を得ることができます。
ゆえに、感情の積み重ねで出来ている人生を
より深く楽しむための重要なスキルが
「言葉を操ること」
であろうと思うのです。
■そんな前提に立つと、
『尊敬している人が、
どのような言葉を使っているか』
に対して敏感になることは、
自らを育て、視野を拡げる上で役に立つ、
とも言えます。
「言葉」を模倣することは、
「ものの見方や考え方」を
模倣することを意味しますし、
ものの見方を模倣すると
自然と「行動」にも繋がってくるものです。
■ということで、
自分が使っている言葉に
よりアンテナを立ててみる。
「新たな言葉」を獲得し
新しい視野を手に入れる。
すぐには役に立たないかもしれませんが、
中長期的にとても大事なことであろう、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、
それは果実だと誰もが答えるだろう。
しかし、実際には種なのだ。
フリードリヒ・ニーチェ(ドイツの哲学者/1844-1900)
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