質問の技術(1) 〜質問とは、相手に「気づきのプレゼント」を渡すための技術である〜
(本日のお話 2001字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は、5件の個別コーチング。
その他2件の打ち合わせ。
夜からは、週末に開催している
勉強会の仲間と懇親会でした。
ちょっとざっくりした話ですが
色々と挑戦する仲間を目にして、
”人は自分が極めたい挑戦の旅路を
歩み続けるときに輝くものである”
と改めて思っております。
ひたすらに一歩一歩
積み重ねていきたいと思った次第。
*
さて、本日のお話です。
先日からお伝えしている
「コーチングの技術」。
・傾聴
・ペーシング
・承認
・フィードバック
とお届けしてきました。
残すところは、
いよいよ王道のスキル
「質問の技術」
に入っていきたいと思います。
それでは、早速まいりましょう。
タイトルは、
【質問の技術(1) 〜質問とは、相手に「気づきのプレゼント」を渡すための技術である〜】
それでは、どうぞ。
■”質問”には、
実にパワフルな力が
宿っていますね。
”問われること”で、
人は初めて考え初めることも
しばしばあります。
例えば、
「あなたは5年後どんな風に
なっていたいですか?」
なんていう質問も、
聞かれたことがないと、
考えることすらなかったりします。
コーチングでは
よく使われる質問ですが、
普段の生活で聞かれることは
まずなさそうですし、
あったとしたら、
だいぶ前のめりな人たちの中に
いらっしゃる方なのでしょう(笑)
、、、でも、問われるから考えるし、
考えるから、答えを見つけようとして、
そしてそこから
新たな選択肢が見つかることも、
ままあるものなのでしょう。
■さて、そんな人の可能性を広げる「質問」。
しかし、普段この2文字を
あまり深く考えることはないようです。
確かに、
・「質問」とは、そもそも
何を目的として行うものなのか?
・「質問」にはどんな種類があるのか?
・「質問」にはどのような効果があるのか?
、、、なんて考えたことがある方は
なかなか少ないのではないかと。
■しかしながら、
コーチングの技術では、
この奥深き「質問」の効果について、
因数分解をしてわけることで、
「質問の技術」として使えるように整理をしています。
これがコーチングの面白いところです。
■例えば、
”「質問」とは、そもそも
何を目的として行うものなのか? ”
という問いについて。
コーチングの世界では、
この答えに対して、
『オートクライン』
というキーワードで
その解を示しています。
■ちなみにオートクラインとは、何か?
この言葉は、生命科学用語で、
”細胞が情報(ホルモンとか)を放出した時に、
その情報を受け取る受容体を同時に作り出す”
という作用を意味します。
なんというか、
わかりやすくいえば、
”一人キャッチボール”みたいな感じでしょうか。
(あれ、わかりづらいかな、、、?)
日常の現象で言うと、
『人にしゃべっていたら
自分で「はっ!そうか!」と気づきが生まれる』
というあの現象です。
■もう少し噛み砕くために、
例えば、先程の
「あなたは5年後どんな風に
なっていたいですか?」
という質問について考えてみましょう。
それをあなたがコーチから
質問されたと考えます。
そして一応
何かしら口に出したりします。
そして上記の答えを
例えばこんな感じで続けたとします。
コーチ
「あなたは5年後どんな風に
なっていたいですか?」
あなた
「そうですね…
もっと収入を増やしていたいですね」
コーチ
「他にはありますか?」
クライアント
「健康面を良くしたいですね。
シックスパックが見えるくらい、
いい体になっていたら嬉しい、、、かな」
コーチ
「他にもありますか?」
クライアント
「良いパートナーも見つけたいかもです。
一緒に高め合えるような、そんな人がいいですね!」
、、、なんて
(仮に)やり取りしていったとします。
■すると、クライアントの脳内で、
”しゃべっていて、
「しっくりくる答え」と、
「しっくりこない答え」”
を自分で喋りながら、
感じたりするのです。
最初は、
「収入をもっと増やしていたい」
ととりあえずいってみたものの、
実はそうでもないな…と
心のどこかで感じていたり。
逆に、
「良いパートナーがほしい」
というコメントを語ってみると
「これ本当が一番ほしかったんだ!」
と気づくことがあったり。
■そんな風に、
『人にしゃべっていたら
自分で「はっ!そうか!」と気づきが生まれる』
この「オートクライン」を起こし、
相手へ”気づき”のプレゼントを与えることができるのが、
相手を支援できる”質問のプロ”である、
一つの定義ですが、
そんな風にも思うのです。
■「質問」というと、
「自分が知りたい情報を得るツール」
みたいに、イメージされます。
でも、質問とは、
そんな表面的な機能だけではないのです。
・自分が知りたい情報得る
↓
・相手にオートクラインを起こさせる
気づきのプレゼントを渡す
そんなこともできるし、
コーチングではそれこそが質問の効果である、
としています。
■私がお世話になっているコーチの方も、
ほとんど話さず、
ただ話しやすい空気感と
適切な「質問」を通じて
私が自由に思考を拡散させてくれます。
結局、
”自分がコーチングの時間
ほとんど自分が勝手に話している。
そして勝手に解決されている”
ということになっていますが、
一人では決してできない時間なのです。
ゆえに、そんな快適な時間を作り出せるのは、
まさしくプロだな、と思います。
■ということで、
コーチングの視点からでありましたが、
『質問とは、相手にオートクラインを起こさせるもの
相手に気づきのプレゼントを渡すもの』
こんな定義をすることで
質問の見方が一つ、広がるのではなかろうか、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人は、その視野の範囲でしか成長できない。
ジョン・パウエル(イギリス出身の作曲家/1963-)
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