今週の一冊『7つの習慣ファミリー』
(本日のお話 2099字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、3連休初日とのことで
ダイニングテーブルを買いに
妻と展示場へ足を運び、
その後、映画『異端の鳥』なる
ユダヤ人迫害をテーマにした映画を観に、
舞浜へ行ってまいりました。
かなり衝撃的な作品でしたが
美しい映像美と共に、考えさせられる作品でした。
(だいぶ、重たい気持ちになりましたが(汗))
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介させていただく
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『7つの習慣ファミリー』
(著:スティーブン・R・コヴィー)
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です。
■世界4000万部、国内240万部のベストセラー。
メルマガの読者の皆さまには
これまでも何度もお伝えさせていただいている
『7つの習慣』。
その名の通り、
「7つの習慣の家族版」が
この
『7つの習慣ファミリー』
です。
■さて、『7つの習慣』を
お読みになられている方は
もしかするとお気づきかもしれませんが、
「7つの習慣」には
かなりたくさん親子の事例が出てきます。
それはおそらく、
著者のコヴィー博士が
9名の子供と36名の孫を持ち、
家族という共同体を
とても大切にしてきた方だからなのでしょう。
■そのコヴィー博士が
「7つの習慣を家族で実践するためには、
どのような工夫が必要なのか?」
ということを、
・7つの習慣の考え方
・家族で実践するために必要な理由
・実際の家族で7つの習慣を考え、
共通言語にするためのワークの事例
などがふんだんに取り込まれ、
そして実に濃厚な書になっています。
(そのページ数、実に631ページ…
通常版の『7つの習慣』より、
更に分厚く重厚です)
冒頭に、
”人生とは、最終的に
家に帰っていく旅路である”
(スティーブン・R・コヴィー)
という名言を帯に載せている言葉通り、
コヴィー博士の熱い想いが伝わってくる一冊。
■個人的にオススメは、
”全部を熟読する”というよりも、
「実用書として、家族(あるいは夫婦)で
考え方を語り合うためのネタとして使う」
と、効果的なのではと思います。
例えば、我が家も、
妻とともにこの本を読みながら、
「家族のミッション・ステートメント」
を作成してみました。
何だか真面目な夫婦だな…
と我ながら思いますが、
いつも一緒に過ごす家族が、
ごきげんかつ快適に過ごすために
お互いの価値観や考え方、
それぞれ何を大切にしているのかを
2〜3時間くらい天引きして考えることは、
その時間の投資対効果を考えても
十二分過ぎるほどのリターンがあります。
■ちなみに、少しイメージを付けるために
例えば、こんな具合で考えます。
以下、著書で紹介されている
「家族のミッション・ステートメント作成のステップ」
(第2の習慣 終わりを思い描くことから始める より)
です。
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「家族のミッション・ステートメント作成のステップ」
<ステップ1:家族が目指すものを探る>
夫婦で以下の問いを答えてみる
・どのようなパートナー関係でありたいか?
・お互いにどのように接したいか?
・お互いの意見の違いをどのように解決したいか?
・家計をどのように考えるか?
・どのような親になりたいか?
・一人ひとりの子供の潜在的な才能をどのようにして引き出したいのか?
・子どもたちをどのようにしつけるのか?
・お互いの役割分担をどうするか(お金を稼ぐ、家計管理、家事など)?
・親戚づきあいをどうするか?
・お互いが育った家庭からどのような伝統を受け継ぐか?
・社会にどのように貢献するか?
<ステップ2:家族のミッション・ステートメントを書く>
家族のアイデアを拡げた上で、
それらをブラッシュアップし、1つにまとめる。
家族の思いを反映したかたちに表現していく。
<ステップ3:針路を維持するために活用する>
第三の習慣に続く。
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というようなイメージ。
上記は抜粋ですが、
・子供がまだ小さい場合
・子供がすでに大きくなっている場合
など色々なパターンで
具体的に書かれています。
それに従って話し合うだけで、
家族内の色んな視点が共有され、
一つの大切にしたい”軸”のようなものが
見つかっていくプロセスが楽しめます。
■さすが9人の子供を育て、
かつ教育コンサルタントとしての
知見を蓄えてきたコヴィー博士ゆえ、
「こうすると考えやすい」
という事例が豊富にあることが
読んでいて理解できます。
例えば、
「家族のミッション・ステートメント作成」のポイントも
”「3つのべからず」に注意する”
などのティップすがあり、
1,事前に発表するべからず
2,焦るべからず
3,無視するべからず
など、スムーズに話をし合うためのコツも
細かく書かれています。
■家族で話をすることは、
実際かハードルが高いことかもしれません。
距離が近いがゆえに、
心理的な抵抗感もあることも
確かに想像できます。
それでも、一番近い存在だからこそ、
お互いに深く話をし合う事が大事なのも
やはり事実なのでしょう。
そんなときに、
徒手空拳で話すのではなく、
・「7つの習慣」という一つ、
原則的な考え方を軸にしつつ、
・対話のための具体的なヒント集を
手元において話をしてみる
という上で、
『7つの習慣ファミリー』は
役に立つ一冊ではないか、私はそのように思います。
日本と海外、
文化の違いはありこそすれ
根本は同じようにも思いますので、
大いに役立つ一冊です。
ちょっとお高い本ですが、
全プロセスを家族でやったとしたら
120%もとが取れると思います。
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<今週の一冊>
『7つの習慣ファミリー』
(著:スティーブン・R・コヴィー)
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