「成果が出るリーダーの行動」をミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた
(本日のお話 3407字/読了時間5分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は1件のアポイント。
その他、『組織行動』について
読書本のまとめ。
また夜は「鬼滅の刃」の漫画を
読みふけってしまいました(しかも2回目)。
流行りに乗るのは悔しいのですが
何だか面白いんですよね。
あるいは、流行っているから
面白く感じてしまうのか、、、。
まあ、いっか。
*
さて本日のお話です。
今、ある本の内容をまとめているのですが、
(鬼滅の刃じゃないです)
その、
『組織行動 組織の中の人間行動を探る』
という本の中に、
「リーダーシップ」に関する
興味深い話が書かれていました。
本日はその内容のご紹介と
そこから感じたこと、学んだことを
皆さまにご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【「成果が出るリーダーの行動」をミシガン大学とオハイオ州立大学の研究から、紐解いてみた】
それでは、どうぞ。
■来年の2月に受験する
大学院のために読み進めている本が、
『組織行動 組織の中の人間行動を探る』(鈴木竜太 (著), 服部泰宏 (著) )
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TYRMZ2S/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_EPO2FbWBNX7VG
という本です。
大学の経営学の教授陣が
お勧めしている本ということで、
難解とまでは言わずとも、
結構、深い本。
■でもその中に書かれている話が
実に面白くて、興味津々で読んでいます。
何が面白いかと言うと、
そこに紹介される研究者が
”物事を曖昧に終わらせない”
のです。
■例えば、
「リーダーシップって人それぞれだよね」
ってまとめられると、
「まあ、たしかに複雑だからね」
で終わってしまいがち。
でも、過去の(多分今も)
研究者・学者の人たちは、
それで終わらせないのです。
(まあ学者だから当たり前ですが)
■「え、”それぞれ”って何よ?」
「”それぞれ”のパターンは、
何パターンくらいあるのか?」
「”それぞれ”が変わる要因は
何がどのように影響してるの?」
、、、とガンガン深ぼっていきます。
それを「◯◯理論」として
実証研究を踏まえて打ち出すので、
物凄く説得力があるのです。
だから勉強すると
ほー、へー、なるほどー、
と面白く感じるのです。
■ちなみに、先日読み進めていた
『組織行動』の本の中の、
”リーダーシップ”
における項目もそんな面白さがありました。
そこには、こんな記述があります。
リーダーシップ理論によると、
「リーダーシップの行動とは、
大きく2種類しかない」
と語ります。
まず、リーダーシップについて、
以下のように定義します。
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<古典的なリーダーシップの行動論>
・リーダーシップとは?
=「集団に目標達成を促すように影響を与える能力」
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とのこと。
そして、リーダーシップは、
「リーダーの行動」によってもたらされる。
■じゃあ、
「成果につながるリーダーの行動とはなに?」
これを考えてみたい。
すると、
以下2種類の行動がある、
とわかりました。
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<リーダーシップの2種類の行動>
1)「人間関係志向」の行動→ 人間的な関係を重視するような行動
例:フォロワーが何を求めているかについて関心を寄せる、
フォロワーの感情に気配りをする、
フォロワーの持つアイデアを尊重する、
相互に信頼関係を結んだりする
2)「タスク志向:の行動 → タスク(仕事の内容)に対して働きかける行動
例:フォロワーそれぞれにタスクを割り当てる、
目標をきちんと定める、
タスクの進捗や達成度に意識を配る
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とのこと。
「人間関係志向」か「タスク志向」か。
確かに、わかれそうです。
皆さま自身も
「自分はどちら側に軸足があるか」
など感じているかもしれませんし、
周りのリーダーも何となく大きく2種類に
分かれそうな感じがしますよね。
■そこで疑問がわきます。
「では、どちらのリーダー行動が
より成果をもたらすのか?」
このことについて、
2つの大学が検証したのです。
それはミシガン大学と、
オハイオ州立大学です。
結果はこちら(↓)
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<人間関係志向orタスク志向、
どちらのリーダー行動がより成果をもたらすのか?>
◯ミシガン大学の研究結果
→「”人間関係志向”の行動を取るリーダーの方が成果をあげる」
◯オハイオ州立大学の結果
→「”両方の行動をとっているリーダー”が最も成果をあげる」
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、、、ん?
それぞれの大学で結果が違う、、、。
どういうこと?
■内容をもう少し見てみると、
あることがわかりました。
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<ミシガン大学とオハイオ大学の結果、ちがうよね?なぜ??>
◯ミシガン大学の実験方法
→ リーダーを「人間関係志向型」と「タスク志向型」のタイプにわけた
◯オハイオ州立大学 の実験方法
→「リーダーの行動そのもの」をわけただけ
◯わかったこと
・オハイオ州立大学は、リーダーをタイプでわけずに、
「リーダーはどちらの行動も取る可能性がある」とした。
その上で『(人間関係志向とタスク志向の)両方の行動をとる
リーダーの成果が高い』とした。
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とのこと。
■そして、これらの研究から分かったことが、
他にもありました。
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<わかったことその1:好業績のリーダーの行動とは?>
・ミシガン大学の研究によると、好業績のリーダーの行動は、
『部下と一緒に仕事をしない』ことである、とわかった。
・「監督する」という行動に集中する。
現場に口出しせずに権限を委譲する。
・つまり、部下に寄り添って丁寧に指示したり、
スケジュールを立てたりせずに、
任せて背後からじっと部下を見守るほうが、
より成果に繋がることを示唆している。
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研究結果からも、
”あれやこれや口を出さない”
ことが大事とわかりました。
■そして、2つ目のわかったこと。
それがこちらです。
それぞれのリーダー行動が
どういう強みがあるのか、をまとめています。
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<わかったことその2:
人間関係志向とタスク志向のリーダー行動は、何故業績に繋がるか?>
1)「人間関係志向型リーダー」の強み
→部下のモチベーションを高めることができる
・自分を気にかけてもらったり、褒めてもらうとやる気が出る。
・人間関係志向の行動の中で、部下への気配りはモチベーションを高めやすい。
・叱ること、厳しく接することも、雰囲気を促し、モチベーションを高められる
2)「タスク志向型リーダー」の強み
→リーダーの率いるチームの効率性が高まる
・チームの仕事をうまくフォロワーに振り分けること(分業)ができると
各人が勝手に仕事をやってもらうより効率的にチームの仕事を達成できる
・計画通りに仕事をするように指示したり、モニターすることも、タスクの全うに繋がる。
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とのこと。
どちらにも良い点がある。
要は使いよう、ということ。
■そしてこれらの一連の結果から、
『成果が出るリーダーシップ行動』
が紐解かれて来るように思います。
私なりに、ものすごーくシンプルに
まとめてみました。
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<成果が出るリーダーシップ行動>
1)軸足は、”人間関係志向リーダー”でいるべし
2)ただ、”タスク志向リーダー”も使うべし
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、、、あれ、なんだか、
薄っぺらくなってしまいましたが(汗)
要はこういうことかと。
■もちろん、こんなに
シンプルな話ではないです。
リーダーシップに関する理論は、
これだけではありません。
だって、指示命令してほしいフォロワーだっているし、
1年目の新卒、10年目の中堅、
同じようにすればいいわけでもない。
ただ、それでも軸となる
リーダーシップ研究の理論として、
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<リーダーシップ研究からわかったこと>
1)リーダーシップ行動は大きく2種類
2)それは人間関係志向・タスク志向の2つ
3)”人間関係志向リーダー”のほうが成果を出しやすい
4)最も成果を上げるのは、どちらのリーダー行動も使えること
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これらのことが
事実であるわけですから、
それらを取り入れ、活用していくことは
とても意義があるのではなかろうか、
と思うのです。
■リーダーってなに?
どういうタイプがあるの?
、、、曖昧なものを分類して
深堀りをすることで
新しく見えてくるものがあります。
実践は大事。
でも理論も知っておくと
とても役に立ちます。
そんなことを書を読みながら
痛感している次第です。
このリーダーシップ理論は、
この他にも3つくらい紹介したい話があるので、
また後日、お伝えできればと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
理性をむき出しに表さないで、
愛嬌というか、人情というか、
ともかくそうしたたぐいの衣装を着せて出すことが必要である。
本多静六(林学博士・造園家/1866-1952)
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