「組織行動論」を学んで得られる3つのメリット
(本日のお話 2552字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日月曜日は
お仕事はお休みさせていただき、
大学院受験のための本を読んでおりました。
その上で夜は
【大学院受験プロジェクト】
「人材開発・組織開発のプロになるための16冊」を学ぼう!の会
https://forms.gle/fLySpASvk6WzY5DMA
の第三回目の開催など。
マニアックな内容にもかかわらず
今回も17名の皆さまにお集まりいただき
大変嬉しい限りです。
ご参加いただきました皆さま、
改めてありがとうござました!
引き続き、ともに学んでいけますこと、
楽しみにしております。
*
さて本日のお話です。
今、大学院受験プロジェクトの一環で
『組織行動 〜組織の中の人間行動を探る〜』
(著:鈴木竜太、服部泰宏)
という著書を読んで
ひたすらまとめています。
元々300ページの本なのに、
まとめていたらA4で
100ページになっております。
「これ、ほとんど
書き写しているだけでは…?」
と唖然としましたが、
その過程で多くの気付きを得ております。
今日は、そんな示唆に富む
『組織行動』
の著書からの学びを、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。
それでは、早速まいりましょう!
タイトルは、
【「組織行動論」を学んで得られる3つのメリット】
それでは、どうぞ。
■「大学院受験をしよう」と決めてから、
やや仕事のペースを落としつつ、
「人材開発・組織開発に関わる理論」
について本を読むことに
時間を割き始めました。
■本を読むのは
新しい知識が増えて楽しい一方、
何だかモヤっとします。
その理由は、
「理論を学んでいても、
結局、”実践”を通じて、
誰かの役に立たなければ意味がない」
という気持ちが
拭えなかったからかと。
特に研究をするわけでもない
知性レベルの自分が学ぶことだけで、
実践で世に還元をしていないと
何となく気持ち悪さを感じるのでしょう。
■「理論」という言葉は、
実に説得力があって、力強いです。
特に
「人や組織」
「リーダーシップ」など
曖昧模糊としたものに対して、
・理論的背景がある
・科学的根拠がある
というだけで
水戸黄門の印籠のごとき威力を発揮する
パワフルなものです。
そんな”雰囲気”がするから、
今回、「理論」を学んでいるという
背景もあります。
■、、、ですが、そんな感覚は感覚として、
「組織行動論」のように、
『”理論”を学ぶべき明快な理由』
とは、一体どこにあるのか?
こんな疑問も同時にあったのですが、
このことについて、今読み進めている
『組織行動』の著書に、一つの答えらしきものが
書かれていました。
なるほどなー、と思ったので、
以下、要約しつつお伝えいたします。
(ここから)
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【「組織行動論」を学ぶ3つのメリット】
「部下のモチベーションを上げたい」という人がいたとします。
この問題の解決に、組織行動論を学ぶことが
一体どのように役に立つのか?
学ぶメリットは、何なのか?
ここを整理したいと思います。
学ぶメリットは主に3つです。
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<組織行動論を学ぶメリット> その1
「何(what)」に注目すべきかがわかる
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現実の人間の行動や態度は、
きわめて多様な原因が渾然一体となって
影響した結果として生起をするものです。
上記の、”部下のモチベーション”1つとっても、
・上司との相性
・その日の体調
・オフィスの物理的環境
・プライベートな出来事
・報酬制度
など、実に様々なものが考えられます。
その中で、
すべての要因を考慮していたら
時間がいくらあっても足りません。
その中で、
組織行動論を始めとした
理論・学問とは、
「因果関係」
(何故それが起こったのか?
特に影響を与えていそうなものはどれか?)
を明確にしてくれるのです。
組織行動論を学ぶことを通じて、
「因果関係」を整理できます。
すると、
”何に注目せず、
何に時間を費やさないか”という『注意の配分』
を可能にしてくれるのです。
問題解決のために、
手当り次第アクションするのではなく、
筋の良い答えを見つける手助けをしてくれる、
ということ。
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<組織行動論を学ぶメリット> その2
「なぜ(why)、その要因が様々な成果をもたらすのか」
というメカニズムがわかる
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理論とは、
”「なぜ(why)」様々な成果が
もたらされるのかというメカニズム”
を解き明かしてくれるものです。
例えば、上記の
「モチベーションを上げる」ためメカニズム。
その一つは、
『職務特性モデル』という考え方が
その”メカニズム”を説明してくれます。
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参考:<職務特性モデル>
〜内発的動機を高める効果を持つ職務に共通する5つの特性〜
1)技能の多様性(skill variety)… 職務を遂行する個人に求められる技能の多様さ
2)職務の完結性(task identity)… 仕事全体の始まりから終わりまでのすべての流れに関わる
3)職務の重要性(task siginificance)… 自分は重要な仕事をしている!感
4)自律性(autonomy)… ああしろ、こうしろと細かな指示をされない
5)フィードバック(feedback)… 自分がやった仕事の手応え
※心理学者リチャード・ハックマン/グレッグ・オルダム「職務特性モデル」より
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このメカニズムを知ると、
「何(what)」が要因で
「なぜ(whay)」それが起こるのかがわかる。
つまり、
・モチベーションに影響を与えている要因(変数)と
・モチベーションに影響をもたらす方程式
がわかるのです。
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<組織行動論を学ぶメリット> その3
「具体的にどうすればいいか(how)」という
打ち手を考えることが可能になる
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上記の、
「何(what)」と「なぜ(why)」がわかると、
3つ目のメリット
「具体的にどうすればよいのか(how)」が
考える事が可能になります。
Howとは、
ジョブ・ローテーション、
職務の再設計、
権限移譲、、、
などの施策です。
whatとwhyを明らかにすると
「具体的にどうするのか(how)」を考える事に繋がり
精度が高い打ち手を考えることができます。
当然、成果につながる確率も
「とにかくやってみようぜ!」的な
ぶんぶん丸的施策よりも、
ぐぐっと高まるのです。
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■、、、ということで、
「理論」を学ぶことの価値を、
改めてまとめてみます。
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<組織行動論を学ぶ3つのメリット>
1)「何(what)」に注目すべきかがわかる
2)「なぜ(why)、その要因が様々な成果をもたらすのか」
というメカニズムがわかる
3)「具体的にどうすればいいか(how)」という
打ち手を考えることが可能になる
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■そしてこれらのことは、
あらゆる理論で同じことが言えますし、
そしてポイントは、頭がいい悪いではなく、
”「理論」を知っているか知らないか”
ただ、それだけなのです。
過去の研究の結果、
分かっていることは想像以上にあります。
最近、学ぶことで
まざまざと感じております。
ゆえに、学ぶことは、やっぱり大事。
先人の知恵を知ることは、意味がある。
そしてその上で、
「実践」を積み重ね、
より誰かの役に立っていくこと。
それこそが、
普通の人が役に立ち、
価値を提供できる人になるための
出来うる行動の一つであろう、
そんなことを感じた次第です。
私も学び、実践をしてまいりたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
学ぶことの素晴らしいところは、
誰にも取られることがないってことだ。
B.B.キング(米国のブルース歌手/1925-)
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