今週の一冊『僕が僕であるためのパラダイムシフト』
(本日のお話 1512字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日土曜日は、終日
コーチングのワークショップでした。
改めての人の心の深い部分の存在と
それは繊細であるという認識、
そして、心の深い部分に触れる時は
尊重と丁寧さを持って接することが
極めて重要なことなのだな、、、
と思った1日でした。
その他、読書やピアノの練習など。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は
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『僕が僕であるためのパラダイムシフト』
(著:EMI)
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です。
■先日妻から、メッセンジャーで
「これすごい」
という短文のメッセージが
送られてきました。
その時にURLがついていて
それを開いた際に紹介されていた一冊が、
『僕が僕であるためのパラダイムシフト』
という本でした。
この本、ツイッターで非常に拡散されています。
(探すと無料で読めます)
拡散に次ぐ拡散で、
色んな方が紹介されているのを見て妻が知り、
そして私も知るに至ったということで
SNSの影響力を感じる一冊でもあります。
■、、、という背景はさておき。
さてこの本。
どんな内容かと言うと、平たく言えば、
”15歳にて鬱病を発症した著者が
鬱病を克服していった軌跡”
が描かれている作品です。
マンガでそんなに長くもないので
30分くらいでストレスなく読めます。
同時に、単純に面白い。
■私が読んで思った率直な感想は
・「鬱の大変さを(わからないなりにも)
教えてくれるような入門的な一冊」
・「鬱と共に生きてきた人が
様々な治療を試していく中で
どのように感じ、どんな変化が起こり、
どのように内的世界が変容していったのか」
について、理解できた気がする本、
という印象です。
■当人の痛みは、当人しかわからないもの。
心の痛みなどなおさらそうでしょう。
”鬱の状態で
「やる気を出せ」といわれたとき”
あるいは
”やる気がでない、眠れない辛さは
本人にとってどのようなものなのか”
なのか、それは知ることも出来ない辛さでしょうが、
鬱病を克服したと語る今の著者だからこそ、
ご自身の体験を客観視し、
シンプルに描くことができ、
それを通じて体験の一部の共有を
多くの方に実現できているのではないか、
、、、と感じました。
■自分の内面の世界は
複雑に絡まり合っていて、
( 特に鬱病であればなおさらかも)
自分でも何がなんだかわからなくなっている状態
であるのが普通だと思います。
(普通の人でも
自分の感情を冷静に客観視出来て、
かつそれを言語化出来る人は
かなり少ないと思います)
そんな中で、自分自身の半生を
振り返り、内的な世界を言語化する、
ビジュアル化すること。
数々の精神科医との出会い、
精神療法、睡眠薬、認知行動療法、、、
そのプロセスと自分の感じたことを
分析的に見つめること。
例えば、
・鬱病のときの自分の感情
自分の思考パターン
・どんな医師や周りの言葉で
自分がどのように感じたのか
・周りの言葉で、自分の思考に
どのような変容が起こったのか
・過去に対するものの見方が
どのように変わったのか
などを描いたことは、
それだけでもすごいことだと思いますし
鬱病に馴染みのない、
多くの人の視野を広げる上でも
非常に意義深いことだよな、、、
といち読者として思いました。
■もちろん、
実際の本人の経験はもっともっと複雑で
単純化した描かれている世界だけが
すべてと思ってはなりませんが
とはいえ、
”鬱病を克服したある一人の一つ軌跡”
として、
・人の心の変化を疑似体験する
・人が変わっていくプロセスを理解する
という上で、大変学びになり、
そして勇気を貰える一冊だと感じた次第です。
ご興味がある方はぜひ!
(試し読みがしたい方は、ネットで検索すると
一応無料で公開されているので探してみて下さい)
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<今週の一冊>
『僕が僕であるためのパラダイムシフト』
(著:EMI)
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