メールマガジン バックナンバー

2527号 2021年1月20日

リーダーシップ理論を紐解こう!(前編) ~コンティンジェンシー・アプローチってなんだ?~

(本日のお話 2652字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。

その他研修の企画や準備など。

また夜は、大学院受験に
向けての本を読んでおりました。

『教育・心理統計と実験計画法』

なる本で、どのように
教育の分析データをとるのか

という方法が書かれていましたが
数式がいっぱい出てきて
脳内がフリーズして終わりました(汗)

向き不向きってあるよなあ。。。



さて、本日のお話です。

最近リーダーシップを学ぶ中で、
様々なリーダーシップスタイルがあることを学び、

「リーダーシップ」って面白いなあ、、、
としみじみ感じております。

この「リーダーシップ論」の視点が

おそらく働く皆様にとっても
(働いていない方もですが)

人と関わっていく上でも
役に立つ考え方だと思いましたので

今日は「リーダーシップ」についての学びを
皆様にご共有させていただければと思います。

合計3パターンのリーダーシップ理論で、

前編:コンティンジェンシー・アプローチ編

中編:カリスマ型・変革型アプローチ編

後編:パーソナリティ・ベース・リーダーシップ編

でお届けできればと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【リーダーシップ理論を紐解こう(前編)
~コンティンジェンシー・アプローチってなんだ?~】

それでは、どうぞ。

■キーワードとして

「リーダーシップ」

なんて言葉を出すだけで、
様々な感想をお持ちになられるかもしれません。

「自分、役職もないからリーダーじゃないしー」

「自分には、リーダーシップの才能はないッス」

「ワタシ、リーダーっていうタイプでもないのよ」

、、、みたいな声も、

この単語を出すとちらほら聞こえてくることも。

■ただ、興味深いのが、

”世のリーダーシップ研究で言われる
「リーダーシップ」とは一体何か?”

という定義を見ると、
リーダーシップとは、

『リーダーシップ= 職場の目標を達成するために他のメンバーに及ぼす影響力』

とされています。

つまり、

・後輩の営業のサポートをした

・皆が情報を探しやすいように、
チームの共有フォルダの整理をした

・悩んでいる同僚の話をきいて
モチベーションを高めた

これらも全部「リーダーシップ」、ということ。

■、、、と考えた時に、誰もが
リーダーシップは発揮しうるし、

せっかく働いているなら
皆が自分の持ち味を出して、

リーダーシップを出せたほうが
確かに仕事でも、その他のコミュニティでも、

より良い結果が出せるように思います。

ゆえに、
急にリーダーシップの話を出してしましたが、

「皆がリーダーシップを考えることは大事!」

と改めて思っております。

■そんな中、リーダーシップのスタイルは
どのようなものがあるのか?

大きく分けると、3種類です。

(他にもいっぱいあるようですが、
今回はここでは3種類とします)

この定義を知っておくと、
「リーダーシップ」について

広い視点で見られるようになるので、
少し説明チックですが、

ふーん、そうなんだ、

くらいでみていただければと。

■まず、その1。今日のテーマの、

【コンティンジェンシー・アプローチ】

のリーダーシップです。

、、、ああ、横文字キツい、と思わないで下さい(笑)

意外とシンプルな考え方ですので。

■説明をさせていただくと、まず

「contingency(コンティンジェンシー)= 偶発、不測の事態」

と訳されます。

決まっていない、不測、偶発、、、

こんな状況に合わせた
リーダーシップを発揮しよう、と。

つまり、わかりやすく言えば、

「職場の状況ってそれぞれだよね。

人間関係とか、仕事の構造とか、
自分の権限がある、ないとか。。。

その中で、自分のリーダーシップスタイルを
柔軟に変えていこうぜ!」

という考え方が、

【コンティンジェンシー・アプローチ】

となります。

平たく言えば、

『状況に合わせてやり方を変える
リーダーシップのアプローチ』

ですね。

■感覚的にわかると思いますが、

・まだ何が正解かもわからない1年目の新人

・仕事の全体像を覚えてきて、
やる気に満ち溢れている3年目の若手

・自分の仕事のやり方を確立し、結果も出す
でもマンネリ化している15年目のベテラン

を考えた時に、それぞれの人ごとに、

・知識スキルや能力、
・モチベーション
・性格

が違っているのは容易に想像できそうです。

■じゃあ、そんな違うフォロワー全員に、
同じようにリーダーシップ行動をすればよいのだろうか?
、、、というと、もちろんそんなことはない。

”ワン・ベスト・ウェイ”
(これさえやっときゃ大丈夫!)

みたいなものは、ないのです。
ある人に対しては

・教示(何をするのか教える、指示する)

が機能するかもしれない。

またある人には

・放任(自由にやらせる)

が機能するかもしれない。

その時々に応じて
フォロワーに応じて

「必要なリーダーシップスタイルを
変更していきましょう」

となります。

■、、、さらに言えば、
フォロワーだけではなく、自分や職場の状況によっても変わります。

・自分も課長として昇格したばかりで
あんまり信頼されていない

とか

・職場の役割分担がバラバラで
混乱しまくっている職場

などであると、

適切なリーダーシップ
スタイルが変わってきたりする。

タスクとか役割が混乱しているときに、

「まずはコーチングだ!」

というよりも、
(コーチングも大事ですけど)
「タスクを明確にして
バスッとやることを割り振る」

ほうが職場は混乱しづらく皆のモチベーションも高まるかもしれません。

■、、、なんていうように、
人と人が集まる職場は
ジャングルのようなもの(?)で

「ウルトラCの必殺技、これ一つ!で
リーダーシップは大丈夫」

とは、なかなか言えない
というわけですね。

■そんな中で皆様にお伝えしたい、
「コンティンジェンシーアプローチ」の有名な理論が、3つあります。

これまためちゃくちゃ深い話でかつものすごーく役に立つ話。
でも、それぞれが膨大なので、
概要だけお伝えいたします。

あとは調べて下さい(苦笑)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<コンティンジェンシー・アプローチの代表的な3つの理論>

◯『フィードラー理論』(Fiedler&Chemers 1967)

…リーダーシップスタイルは、
「タスク志向」と「人間関係志向」がある。

状況に応じて、タスク型、人間関係型、
どちらのほうが機能するのかを明らかにした。

◯『SL理論』(Hersey&Blanchard 1977)

…シチュエーショナル・リーダーシップ理論。
”指示型行動”と”支援型行動”があるとした。

フォロワーの成熟度でこのバランスをどのようにとるのが
効果的なのかを明らかにした

◯『パス=ゴール理論』(House&Dessler 1974)

…リーダーシップスタイルを4つに分類、
「指示型/支援型/参加型/課題志向型」。

そして、フォロワーも能力に自信がある・ない、
権限に影響を受ける・受けない、などで変わる。

仮説を立て、組み合わせてその時々の
ベストなアプローチを考える。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

という内容でございます。

どれもとても学びになります。

■、、、ふう。

なんだか説明っぽいメルマガになってしまいましたが、
何か得られるものはあったでしょうか?

「へー、こういう
リーダーシップのわけ方があるんだ」

と理論を知ることで、

実際の現場にも応用できることは
実に多いです(本当にそう)。

多くの過去の人々が
働く上で色々な悩みや疑問を持ち、

真剣に向き合ってきた中で
生まれてきたものが理論。

ゆえに「面白そう!」と思ったものがあれば
ぜひ深堀りしてみていただくと、

諸々発見があるかと思います。

■それでは明日は、

<その2:カリスマ型・変革型リーダーシップ>

についてお伝えさせていただきます。

ぜひ、お楽しみに!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

予知するために予見する。
予見するために観察する。

オーギュスト・コント(フランスの社会学者/1798-1857)

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