メールマガジン バックナンバー

2540号 2021年2月2日

マーケティングの新しい発想法 ~「顧客はドリルを欲しているのでも、穴を欲しているのでもなく ◯◯◯◯◯を欲している」~

(本日のお話 1457字/読了時間1分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

また、夜は、

【大学院受験プロジェクト】
「人材開発・組織開発のプロになるための16冊」を学ぼう!の会
https://forms.gle/fLySpASvk6WzY5DMA

の実施(第11回目)でした。

(改めてご参加いただきました皆さま
誠にありがとうございました!)

受験までまと17日。

受かっても落ちても、
「楽しい学びの旅路であった」

と言えるように頑張りたいと思います。



さて、本日のお話です。

昨日の勉強会で『新しい経営学』(著:三谷宏治)
という本を取り上げました。

その中でマーケティングについて
ある話が紹介されていたのですが、

そのお話が特にビジネスに関わる
多くの方にとって参考になる話だな、

と思いましたので、

本日はその学びと気付きを皆さまに
ご紹介させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【マーケティングの新しい発想法
~「顧客はドリルを欲しているのでも、穴を欲しているのでもなく、
◯◯◯◯◯を欲している」~】

それでは、どうぞ。

■さて、(特にビジネスに関わる)皆さまに
ご質問でございます。

『「経営」とはなにか?』

と問うたら、どのように答えられますか?

、、、

うーん、意外と難しいですよね。

ちなみに、この問い、
しばしば大事と言われる、

”従業員一人一人が経営視点を持つ”

という観点からも重要な問いかと思います。

■なんていいつつ、いざ
「経営とは何か?」などと言われると、

なんとも答えに窮する、
というのが現状かと思います。

ちなみにMBAで代表される経営学では、
以下の6分野を切り口に「経営」を説明します。

<経営の6分野>

1,経営戦略(ビジョン、事業戦略など)
2,マーケティング(市場戦略、マーケティングミックス)
3,アカウンティング(財務会計、管理会計)まで参加
4,ファイナンス(資本調達と資本政策、事業価値評価)
5,人・組織(組織管理、人事管理、リーダーシップ等)
6,オペレーション(製品特性、オペレーションマネジメント)

とのこと。

■並べてみると、やや食傷気味になるのは
私だけでしょうか(苦笑)

そんな中、昨日勉強会で取り上げた
『新しい経営学』(著:三谷宏治)では

「経営」の原点とは
シンプルに言えば「商売」。

以下の4ステップで統合して考えると
考えやすい、と語ります。

<経営の4ステップ>

1,”顧客(ターゲット)”を定め

2,ニーズを満たす”価値(バリュー)”を提供

3,価値を提供するために、”企業の能力(ケイパビリティ)を磨き

4,継続的に経営できるよう、”お金(収益モデル)”を整える

つまり、
「ターゲット→バリュー→ケイパビリティ→収益モデル」
の4ステップですね。

そしてこの4ステップの中に、上記でお伝えした
<経営の6分野>が関わってくるわけです。

■そう、結局経営の原点とは結局、

”顧客のニーズを満たすものを売リ続ける”

ことに尽きるわけで、
その中の一翼を担い、

基本、私達は日々働いているわけです。

■そんな「経営学」の中で、

ある紹介されていた
”マーケティングの話が面白く、
興味深いと感じたのでした。

(なので、ここからはマーケティングのお話です)

■ビジネス書などで有名な話ですが、
マーケティングの発想法として、

こんな話が知られています。

”ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である”

という話。

(聞いたことがある人もいらっしゃるかと)

これは「レビットのドリルの穴理論」
と言われており、

1968年、マーケティング界の
ドラッカーと称された

アメリカの学者レビットの著書
『マーケティング発想法』で紹介されたお話。

確かに言われていると、
なるほどなあ、、、という感じがしますね。

■ただ、これは1968年の話。

今はホームセンターでも
色んな種類のドリルが出ている。

それは、”基本機能”だけでは
顧客は満足しなくなっているから。

多様なニーズ、それを満たす商品の多様性。
現代の商売(マーケティング)の難しさです。

■今の世の中はニーズが
実に多様化しています。

衣食住だけではなくて、

SNSで「いいね!」がつくことが
ある種の自尊心を満たしてくれるように

人がアクションを起こす、
お金を払うというのも、

・「自尊心」を満たすため
・「承認欲求」を満たすため
・「自己実現」を満たすため

など様々な顧客のニーズが
源泉となっています。

■、、、と考えた時に、先程の

”ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である”

とは、今の時代、もしかすると
100%正しいとは限らないかもしれない。

どういうことかと言うと、
確かに「穴」がほしく、「ドリル」もほしいけど、

実際に、買いに来た顧客(主にお父さん)は
DIYを行うドリルを買う上で、

「何を基準に選ぶのか?」

を考えると、”基本機能”以外に
本当に欲しい物(ニーズ)がどこかにある…

と考えられそうです。

■例えば、それは、
DIYを通じて子供から言われる

「パパ、カッコイイ!」

という賞賛の言葉かもしれない。

、、、とすると、
顧客(お父さん)のニーズは、

「”カッコいい”ドリル」

かもしれない、ということ。

ゆえに、

【マーケティングの発想法「顧客はドリルを欲しているのでも、
穴を欲しているのでもなく、”カッコ良さ”を欲している」】

という発想もあるといえるのでしょう。

■ちなみに補足ですが、

私は大学生時代、北海道の農家に住み込みで
アルバイトをしていたことがありました。

その時、農家さんの間では、

”カッコいいトラクターを持っていること”

が、ちょっとしたステータスに
なっていました。

実際に、ヤンマーが
カッコいいトラクターを発売しましたが、
それもそういった農家さんのニーズがあったわけですね。

■と今日は「経営学」の話から

マーケティングのお話について、
一つ小話をお伝えさせていただきました。

ただ、働く我々は、
経営の一翼を担っているわけであり、

”ある顧客に対して、ニーズを満たし、お金をいただく”

という構造の中で働いています。

ゆえに、自分がその中のどこをどのように
担っているのかを認識することは、

重要なことだろうな、

と思いましたので、
こんなお話をさせていただいた次第です。

経営視点、マーケティング視点、
持ってみると実に面白いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

僕がスポーツを始めたのはどうしてだと思う?
女の子にモテたかったからさ。

マイケル・ジョーダン(米国のバスケットボール選手/1963-)

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