マーケティングの新しい発想法 ~「顧客はドリルを欲しているのでも、穴を欲しているのでもなく ◯◯◯◯◯を欲している」~
(本日のお話 1457字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また、夜は、
【大学院受験プロジェクト】
「人材開発・組織開発のプロになるための16冊」を学ぼう!の会
https://forms.gle/fLySpASvk6WzY5DMA
の実施(第11回目)でした。
(改めてご参加いただきました皆さま
誠にありがとうございました!)
受験までまと17日。
受かっても落ちても、
「楽しい学びの旅路であった」
と言えるように頑張りたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
昨日の勉強会で『新しい経営学』(著:三谷宏治)
という本を取り上げました。
その中でマーケティングについて
ある話が紹介されていたのですが、
そのお話が特にビジネスに関わる
多くの方にとって参考になる話だな、
と思いましたので、
本日はその学びと気付きを皆さまに
ご紹介させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【マーケティングの新しい発想法
~「顧客はドリルを欲しているのでも、穴を欲しているのでもなく、
◯◯◯◯◯を欲している」~】
それでは、どうぞ。
■さて、(特にビジネスに関わる)皆さまに
ご質問でございます。
『「経営」とはなにか?』
と問うたら、どのように答えられますか?
、、、
うーん、意外と難しいですよね。
ちなみに、この問い、
しばしば大事と言われる、
”従業員一人一人が経営視点を持つ”
という観点からも重要な問いかと思います。
■なんていいつつ、いざ
「経営とは何か?」などと言われると、
なんとも答えに窮する、
というのが現状かと思います。
ちなみにMBAで代表される経営学では、
以下の6分野を切り口に「経営」を説明します。
<経営の6分野>
1,経営戦略(ビジョン、事業戦略など)
2,マーケティング(市場戦略、マーケティングミックス)
3,アカウンティング(財務会計、管理会計)まで参加
4,ファイナンス(資本調達と資本政策、事業価値評価)
5,人・組織(組織管理、人事管理、リーダーシップ等)
6,オペレーション(製品特性、オペレーションマネジメント)
とのこと。
■並べてみると、やや食傷気味になるのは
私だけでしょうか(苦笑)
そんな中、昨日勉強会で取り上げた
『新しい経営学』(著:三谷宏治)では
「経営」の原点とは
シンプルに言えば「商売」。
以下の4ステップで統合して考えると
考えやすい、と語ります。
<経営の4ステップ>
1,”顧客(ターゲット)”を定め
2,ニーズを満たす”価値(バリュー)”を提供
3,価値を提供するために、”企業の能力(ケイパビリティ)を磨き
4,継続的に経営できるよう、”お金(収益モデル)”を整える
つまり、
「ターゲット→バリュー→ケイパビリティ→収益モデル」
の4ステップですね。
そしてこの4ステップの中に、上記でお伝えした
<経営の6分野>が関わってくるわけです。
■そう、結局経営の原点とは結局、
”顧客のニーズを満たすものを売リ続ける”
ことに尽きるわけで、
その中の一翼を担い、
基本、私達は日々働いているわけです。
■そんな「経営学」の中で、
ある紹介されていた
”マーケティングの話が面白く、
興味深いと感じたのでした。
(なので、ここからはマーケティングのお話です)
■ビジネス書などで有名な話ですが、
マーケティングの発想法として、
こんな話が知られています。
”ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である”
という話。
(聞いたことがある人もいらっしゃるかと)
これは「レビットのドリルの穴理論」
と言われており、
1968年、マーケティング界の
ドラッカーと称された
アメリカの学者レビットの著書
『マーケティング発想法』で紹介されたお話。
確かに言われていると、
なるほどなあ、、、という感じがしますね。
■ただ、これは1968年の話。
今はホームセンターでも
色んな種類のドリルが出ている。
それは、”基本機能”だけでは
顧客は満足しなくなっているから。
多様なニーズ、それを満たす商品の多様性。
現代の商売(マーケティング)の難しさです。
■今の世の中はニーズが
実に多様化しています。
衣食住だけではなくて、
SNSで「いいね!」がつくことが
ある種の自尊心を満たしてくれるように
人がアクションを起こす、
お金を払うというのも、
・「自尊心」を満たすため
・「承認欲求」を満たすため
・「自己実現」を満たすため
など様々な顧客のニーズが
源泉となっています。
■、、、と考えた時に、先程の
”ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である”
とは、今の時代、もしかすると
100%正しいとは限らないかもしれない。
どういうことかと言うと、
確かに「穴」がほしく、「ドリル」もほしいけど、
実際に、買いに来た顧客(主にお父さん)は
DIYを行うドリルを買う上で、
「何を基準に選ぶのか?」
を考えると、”基本機能”以外に
本当に欲しい物(ニーズ)がどこかにある…
と考えられそうです。
■例えば、それは、
DIYを通じて子供から言われる
「パパ、カッコイイ!」
という賞賛の言葉かもしれない。
、、、とすると、
顧客(お父さん)のニーズは、
「”カッコいい”ドリル」
かもしれない、ということ。
ゆえに、
【マーケティングの発想法「顧客はドリルを欲しているのでも、
穴を欲しているのでもなく、”カッコ良さ”を欲している」】
という発想もあるといえるのでしょう。
■ちなみに補足ですが、
私は大学生時代、北海道の農家に住み込みで
アルバイトをしていたことがありました。
その時、農家さんの間では、
”カッコいいトラクターを持っていること”
が、ちょっとしたステータスに
なっていました。
実際に、ヤンマーが
カッコいいトラクターを発売しましたが、
それもそういった農家さんのニーズがあったわけですね。
■と今日は「経営学」の話から
マーケティングのお話について、
一つ小話をお伝えさせていただきました。
ただ、働く我々は、
経営の一翼を担っているわけであり、
”ある顧客に対して、ニーズを満たし、お金をいただく”
という構造の中で働いています。
ゆえに、自分がその中のどこをどのように
担っているのかを認識することは、
重要なことだろうな、
と思いましたので、
こんなお話をさせていただいた次第です。
経営視点、マーケティング視点、
持ってみると実に面白いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
僕がスポーツを始めたのはどうしてだと思う?
女の子にモテたかったからさ。
マイケル・ジョーダン(米国のバスケットボール選手/1963-)
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