「最近どう?」は信頼を測るバロメーター
(本日のお話 1752字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また妻が出産後の退院からの
「ケアハウス」への移動のサポートでした。
(1週間、助産師さんのサポートで
赤ちゃんと過ごす練習ができる便利な施設です。
ありがたいですね。)
その他、夕方から2件の打ち合わせ。
1人でゆっくり仕事など出来るのも
これから少なくなるかな、と思うと、
勉強したり、本を読んだりが
実に貴重な瞬間に思えてきます。
1日1日を大事にしたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
昨日、一緒にお仕事を
させていただいている教育関連の友人と、
諸々ディスカッションをしておりました。
その中で「上司・部下の対話」あるあるの話で
一つ興味深い話を聞きました。
今日はそのお話を皆さまに
ご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう。
タイトルは、
【上司の「最近どう?」は信頼を測るバロメーター】
それでは、どうぞ。
■2000年代から、
”上司のコーチング力”
が人材開発において
注目されてきました。
人事やマネジメントに
関わられている皆さまであれば、
・1on1
・コーチング
・心理的安全性
等のキーワードは、
最近ますます耳にしているのではないかと思います。
■実際に、実証研究よると、
・「上司は、あなたが仕事内容を
振り返る機会を与えてくれる」
・「上司は、あなたの仕事について
新たな視点を与えてくれる」
・「上司は、あなたが仕事でつまずいたときの
相談役になってくれる」
等の行動は、
部下の業務能力の向上に
プラスの影響を与えることがわかっています。
(※中原淳,『経営学習論 人材育成を科学する』,東京大学出版会,P108-110 より)
要は、
「やっぱり対話が大事!」
ということですね。
(雑なまとめでスミマセン汗)
■ただ、同時に
「その対話がなかなか難しいんだよね、、、」
という話も耳にします。
具体的な案件や相談事項があれば
話しやすいけれども、
「最近どう?」というように
曖昧な質問を上司がしても、
「ぼちぼちですね」と部下が返して
はい終了…となってしまったり。
それって意味あるの?
部下も話す気ないみたいだし、、、
ということで、結局、
細かいタスクベースの話になって、
上記でご紹介したような、
「仕事を振り返る機会」とか
「新たな視点を与える対話」とか
「つまずいたときの相談役」
などの機会を設けることが
そもそも難しい…
なんて話も耳にすることも。
(こういうのありますよね)
■では、何がポイントになるのか?
もちろん、部下のフォロワーシップや
自分自身の能力感とかモチベーションもありますが、
欠かせないキーワードとして、
「信頼」
が一つ、あげられるかと思います。
人(部下)は思ったより
人(上司)をよく見ています。
「親身に自分の話を聞いてくれる」
「否定せず受け止めてくれる」
「新しい視点を投げかけてくれる」
など、
”自分を理解してくれる”
”自分にとってもメリットがある”
と感じているなら話をするけれども、
そうでもなければお茶を濁して
話すことを避けようとする、
という側面、あるものです。
■ゆえに、対話の前提には
「信頼」があるのです。
では、その信頼をどのように測るか?
そこで、ひとつの指標となる質問を
ご紹介したいと思います。
それが、
【「最近どう?」という問いかけ】
です。
■この「最近どう?」の問いかけは、
賛否両論、分かれております。
抽象的すぎる、
何が聞きたいんだ、
どう答えればいいか相手もわからんだろう
みたいな否定、ツッコミも入りそうです。
一方、”究極のオープンクエスチョン”とも言えます。
相手の頭の中の気がかり・関心を、
仕事・プライベート・健康・人間関係、
色を付けることなく問う質問でもある。
■、、、そんな「最近どう?」は
相手と自分との関係性により、
問いかけからの流れが
変わってくる傾向がありそうです。
例えば、
”「信頼がない」状態”であれば
上司「最近どう?」
↓
部下「ぼちぼちですね」
(頭の中→「言っても別にいいことはないし…流しておこう」)
となったり。
*
一方、”「信頼がある」状態”であれば、
上司「最近どう?」
↓
部下「そうですね、◯◯の案件気になってます」
or
「家庭がちょっとバタついてて大変です、、、」
と、今その部下が懸念していること
頭の中にあることを、安心して口にできる。
そして、そこから話が広がったりする。
■要は、
【「最近どう?」という問いかけ】
による回答結果によって、
(もちろんそれだけではないにせよ)
どれくらい信頼関係があるのかがわかるもの、
という話。
(、、、という話を、
ヒューマンバリューの兼清社長が言っていた、
まさしくそうだよね!
などと人材業界で働く友人と
盛り上がっていたのでした)
■改めて強調すると、やはり
「”対話”は大事」
です。
それは、上記の業務能力向上に繋がるという
事象研究の背景からも言える話ですし、
現在のような不透明な状況で
(リモートワーク、業務の多様化など)
部下が何をしているか、
上司が全て把握することは極めて難しいはず。
そうすると、
「部下から話をしてもらう」状態ができなければ
サポートもしようがないわけですから。
■そして、そんな”対話”を実現するためには、
土台となる「信頼関係」が必要です。
「信頼」は、日々の積み重ねであり
聞く姿勢、受け止める姿勢が関わってきます。
ゆえに、
業務の進捗管理も、タスク構造を明確にするなど、
マネジメントの行動も大事ですが、
それ以上に、日々の活動を通じた
「信頼関係」の土台がどれくらいできているだろうか、、、
このことも注目してみていくことが
一つ、大事なポイントであろう、と思います。
ということで、ぜひ「信頼」の濃淡を
「最近どう?」
という質問を通じて見てみるのも
気づきがあるかな、
そんなことを思った次第です。
一つ、参考となれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
大事なことは、些細と思われること、
平凡と思われることも、おろそかにしない心がけである。
松下幸之助(松下電器創業者/1894-1989)
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