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2541号 2021年2月3日

「最近どう?」は信頼を測るバロメーター

(本日のお話 1752字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

また妻が出産後の退院からの
「ケアハウス」への移動のサポートでした。

(1週間、助産師さんのサポートで
赤ちゃんと過ごす練習ができる便利な施設です。
ありがたいですね。)

その他、夕方から2件の打ち合わせ。

1人でゆっくり仕事など出来るのも
これから少なくなるかな、と思うと、

勉強したり、本を読んだりが
実に貴重な瞬間に思えてきます。

1日1日を大事にしたいと思います。



さて、本日のお話です。

昨日、一緒にお仕事を
させていただいている教育関連の友人と、
諸々ディスカッションをしておりました。

その中で「上司・部下の対話」あるあるの話で
一つ興味深い話を聞きました。

今日はそのお話を皆さまに
ご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう。

タイトルは、

【上司の「最近どう?」は信頼を測るバロメーター】

それでは、どうぞ。

■2000年代から、

”上司のコーチング力”

が人材開発において
注目されてきました。

人事やマネジメントに
関わられている皆さまであれば、

・1on1
・コーチング
・心理的安全性

等のキーワードは、
最近ますます耳にしているのではないかと思います。

■実際に、実証研究よると、

・「上司は、あなたが仕事内容を
振り返る機会を与えてくれる」

・「上司は、あなたの仕事について
新たな視点を与えてくれる」

・「上司は、あなたが仕事でつまずいたときの
相談役になってくれる」

等の行動は、

部下の業務能力の向上に
プラスの影響を与えることがわかっています。

(※中原淳,『経営学習論 人材育成を科学する』,東京大学出版会,P108-110 より)

要は、

「やっぱり対話が大事!」

ということですね。

(雑なまとめでスミマセン汗)

■ただ、同時に

「その対話がなかなか難しいんだよね、、、」

という話も耳にします。

具体的な案件や相談事項があれば
話しやすいけれども、

「最近どう?」というように
曖昧な質問を上司がしても、

「ぼちぼちですね」と部下が返して
はい終了…となってしまったり。

それって意味あるの?
部下も話す気ないみたいだし、、、

ということで、結局、
細かいタスクベースの話になって、

上記でご紹介したような、

「仕事を振り返る機会」とか
「新たな視点を与える対話」とか
「つまずいたときの相談役」

などの機会を設けることが
そもそも難しい…

なんて話も耳にすることも。

(こういうのありますよね)

■では、何がポイントになるのか?

もちろん、部下のフォロワーシップや
自分自身の能力感とかモチベーションもありますが、

欠かせないキーワードとして、

「信頼」

が一つ、あげられるかと思います。

人(部下)は思ったより
人(上司)をよく見ています。

「親身に自分の話を聞いてくれる」

「否定せず受け止めてくれる」

「新しい視点を投げかけてくれる」

など、

”自分を理解してくれる”
”自分にとってもメリットがある”

と感じているなら話をするけれども、

そうでもなければお茶を濁して
話すことを避けようとする、

という側面、あるものです。

■ゆえに、対話の前提には
「信頼」があるのです。

では、その信頼をどのように測るか?

そこで、ひとつの指標となる質問を
ご紹介したいと思います。

それが、

【「最近どう?」という問いかけ】

です。

■この「最近どう?」の問いかけは、

賛否両論、分かれております。

抽象的すぎる、
何が聞きたいんだ、
どう答えればいいか相手もわからんだろう

みたいな否定、ツッコミも入りそうです。

一方、”究極のオープンクエスチョン”とも言えます。

相手の頭の中の気がかり・関心を、
仕事・プライベート・健康・人間関係、
色を付けることなく問う質問でもある。

■、、、そんな「最近どう?」は
相手と自分との関係性により、

問いかけからの流れが
変わってくる傾向がありそうです。

例えば、

”「信頼がない」状態”であれば

上司「最近どう?」

部下「ぼちぼちですね」
(頭の中→「言っても別にいいことはないし…流しておこう」)

となったり。



一方、”「信頼がある」状態”であれば、

上司「最近どう?」

部下「そうですね、◯◯の案件気になってます」
or
「家庭がちょっとバタついてて大変です、、、」

と、今その部下が懸念していること
頭の中にあることを、安心して口にできる。

そして、そこから話が広がったりする。

■要は、

【「最近どう?」という問いかけ】

による回答結果によって、

(もちろんそれだけではないにせよ)
どれくらい信頼関係があるのかがわかるもの、

という話。

(、、、という話を、
ヒューマンバリューの兼清社長が言っていた、
まさしくそうだよね!

などと人材業界で働く友人と
盛り上がっていたのでした)

■改めて強調すると、やはり

「”対話”は大事」

です。

それは、上記の業務能力向上に繋がるという
事象研究の背景からも言える話ですし、

現在のような不透明な状況で
(リモートワーク、業務の多様化など)

部下が何をしているか、
上司が全て把握することは極めて難しいはず。

そうすると、
「部下から話をしてもらう」状態ができなければ
サポートもしようがないわけですから。

■そして、そんな”対話”を実現するためには、
土台となる「信頼関係」が必要です。

「信頼」は、日々の積み重ねであり
聞く姿勢、受け止める姿勢が関わってきます。

ゆえに、

業務の進捗管理も、タスク構造を明確にするなど、
マネジメントの行動も大事ですが、
それ以上に、日々の活動を通じた
「信頼関係」の土台がどれくらいできているだろうか、、、

このことも注目してみていくことが
一つ、大事なポイントであろう、と思います。

ということで、ぜひ「信頼」の濃淡を

「最近どう?」

という質問を通じて見てみるのも
気づきがあるかな、

そんなことを思った次第です。

一つ、参考となれば幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

大事なことは、些細と思われること、
平凡と思われることも、おろそかにしない心がけである。

松下幸之助(松下電器創業者/1894-1989)

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