「ものがたり珈琲」から、コーヒーの実体価値を考える
(本日のお話 2332字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は朝から
新入社員研修の皆さまへの
振り返りワークセッション。
その他、1件のアポイント。
企画作成などでした。
また夜からはランニング、
並びに妻への面会など。
今週も金曜日、あと一息
駆け抜けてまいりましょう!
*
さて、本日のお話です。
最近、私の友人が
とある新規事業を立ち上げました。
その話が利用者・応援者としてだけでなく
マーケティングの事例としても
大変興味深く、(勝手に)注目しております。
今日はそのお話について
皆さまに学びと気付きをご共有させていただきます。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「ものがたり珈琲」から、コーヒーの実体価値を考える】
それでは、どうぞ。
■冒頭からちょっと真面目な話ですが。
マーケティング理論の中で、
「我々が価値と感じるものは3種類ある」
などと言われています。
ちなみに、マーケティングとは、
”Market(市場)+ ing(進行形)”
と書かれるように
「市場をつくる」
のごとく表現をされます。
商売が行なわれるところ=市場。
ゆえに、商売の上でマーケティングとは
すごーく重要な理論であり、
何かしら経営、お仕事に関わる方は
ぜひ学びたいものです。
(私も絶賛学び中)
このマーケティングを学ぶと、
世界の見え方が変わります。
ゆえに、実に面白いのです。
■ということで、
今日はそんなマーケティングのお話を
皆さまにお届けしていきたいと思います。
さて、では先述の
「我々が価値と感じるものは3種類ある」
の答えについて、ご紹介します。
以下の3つと言われています。
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<価値の3種の基本構造>
1,中核価値(それがないと買わない)|基本機能
2,実体価値(それがあるものを買いたい)|品質、ブランド、デザイン、特殊機能
3,付随価値(そうだとちょっと嬉しい)|保証、アフターサービス、信用力
※引用:三谷宏治,『新しい経営学』,ディスカバリー出版,P86
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とのこと。
1が中心にあって、
2がその外側を囲むようにあり、
3がさらに外の側にある、
という3層構造をイメージしていただくと
わかりやすいかと思います。
■ちょっと分かりづらいですよね。
例えば、「コーヒー」。
このおなじみの商品を
この「3種の価値」を見てみましょう。
*
まず、「ドトールコーヒー」。
1,中核価値 = コーヒー
2,実体価値 =
・低単価。高回転
・パンなどの食事が美味しい
・1人席が中心。素早い提供
・駅前一等地
つまり、
”忙しいビジネスパーソン向けに、
手軽に安く、こだわりのコーヒー(&食事)」
という価値を提供しているのですね。
(3,付随価値は今回のケースでは
不明といたします)
■そして、次におなじみの
「スターバックスコーヒー」に行きましょう。
1,中核価値 = コーヒー
2,実体価値
=・高単価。ふつう
・The Third Place(家でも学校でもない第三の場所)
・ソファやゆったり出来る空間
・バリスタ&マニュアルレス
・一等地(一号店は銀座)
つまり、
”いること自体が素晴らしい体験となる劇場
「The Third Place」をコンセプトに、
若年層を中心にブランド価値を提供”
となります。
ドトールより更に高品質です。
■そして、第三の波として注目されているのが
「ブルーボトルコーヒー」です。
焙煎所などを店舗内に置き
ハンドドリップで高品質なコーヒーを提供。
1,中核価値 = コーヒー
2,実体価値
=・高単価。ふつう
・自家焙煎所があり
・希少豆の確保。浅煎り
・品質管理マネージャーの設置
・ハンドドリップ技術の教育
・wifiや電源はない
・二等地
つまり、
”コーヒーの味そのものを楽しみたい人に
高品質な珈琲を提供”
となります。
■整理すると、
1、中核価値=コーヒー でも、
2,実体価値は、それぞれ違う
ことに気付きます。
「ドトール」は
”手軽さ・素早さ・美味しさ”。
「スターバックス」は
”そこにいる体験(The Third Place)”。
「ブルーボトルコーヒー」は
”珈琲そのものを味わう時間”。
、、、と
「コーヒービジネス」も
マーケティング的な視点から見てみると、
実に色々な価値があることに
気がつくわけですね。
■そして、そんな中で、
私の友人の経営者が、
こんなコーヒーにまつわる
ある新規事業をはじめました。
題して、
【ものがたり珈琲】
だそう。
先述の内容に基づいて整理すると
こんなビジネスになるそうです。
1,中核価値 = コーヒー
2,実体価値 =
・コーヒーと共にある時間(体験型コーヒー)
・コーヒーを飲む時間が豊かになる小説を提供
・小説のストーリーに珈琲豆を選出・ブレンド
・サブスクリプション型モデル(月1で郵送)
とのこと。
なんだか「?」が浮かんだ様子が
目に浮かびますので、もう少し説明しますと、
実際提供するものは、
1,コーヒーを題材にしたサブスク型小説
→ 若手の小説家とタイアップして提供。
(例/・忙しい朝にほっと落ち着くコーヒーの時間、とか
・仕事で頑張るためのコーヒーの時間、とか)
2,ストーリーに合う珈琲豆の特徴を選び
ブレンドし、定期的に郵送する
とのこと。
、、、うん、新しい。
その発想はなかったな、
と純粋に思いました。
■実際に、新しいものとは
言葉通り、まだないものですから、
イメージが湧かず、
市場にも簡単には受け入れられません。
おそらく『ものがたり珈琲』も
そのジャンルの一つでしょう。
ゆえに今後うまくいくのか
はたまたそのまま受け入れられず、
難航するのか…(汗)
せんみつ(1000に3つ)と言われるのが
新規事業の成功などと言われますが、
これはマーケティング的な観点でも
今後の展開が非常に面白そうです。
■ということで、
”おなじみの珈琲を
マーケティング的な視点で見てみた”の巻
でした。
ただ、一つこういった視野をもち
世の中を見ると本当に色々なコンセプトを持ち、
皆が工夫をして
価値を提供していることに気が付きます。
現在、上記の『ものがたり珈琲』もそう。
ちなみに今、
クラウンドファンディング中で
安く買うことができるようです。
ご興味がある方は、ぜひ
学びの一環としてお試ししてみると
新しい発見があるかと思います。
もちろん珈琲好きの方もよろしければ、ぜひ。
(ちなみに私の友人でもあるので、応援していただけると
個人的にも嬉しい限りです)
↓↓
<24の体験を24人の小説家とお届けする、体験型コーヒーの定期便【ものがたり珈琲】>
https://www.makuake.com/project/story-coffee/?fbclid=IwAR3VlyGWCr5YlovnnpkgnqxYbJF09H5pVrjMywK31gUBFsxjr2ftbLgVyNU
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
ぼくは見たり、聞いたりするが、
それ以上に試すことをやっている。
種を明かせばこれ以外に無い。
本田宗一郎(HONDA創業者/1906-1991)
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