世のマネジメントに関わる人に「組織行動論」をお勧めしたい理由
(本日のお話 2032字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、3件のアポイント。
ならびに夕方から読書。
大学院受験まであと6日。
できることは限られていますが
後悔なきよう過ごしたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
人や組織について学びながら
組織で働く人々の行動や態度の理由を
理論として理解することは、
実に重要なことだと改めて感じています。
ちなみに、
”組織で働いている人々の
行動や態度の理由を解き明かす学問”
=「組織行動論」
と言われております。
とはいいつつ、
「それが仕事の何の役に立つのさ?」という
ツッコミも想像できますので、
今日は特にマネジメントに関わる人が、
”経営視点から見た時に
『組織行動論』を学ぶべき理由”
についての学びと気付きを、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【世のマネジメントに関わる人に「組織行動論」をお勧めしたい理由】
それでは、どうぞ。
■上記でもお伝えいたしましたが、
人と組織に関わる理論の有名なものの一つに
『組織行動論』
があります。
これは何かというと、
・心理学
・社会学
・社会心理学
・人類学
・政治科学
などを基礎理論として広がる、
「組織内で人々が示す行動や態度についての
体系的な学問体系」
を意味します。
つまり、
「なんであの人、最近
やる気がなくなっているんだろう?」
「他の部署との交渉でうまくいく場合と
上手く行かない場合、何が違うのだろう?」
「リモートワークになってから
皆のモチベーションが下がった(上がった)けど
それは、なぜなのだろう?」
というような、
人の「行動や態度」の理由を解き明かす
学問であるのです。
これには上述の通り、
心理学とか、政治学が絡む
非常に幅広い分野になっています。
■この『組織行動論』を学ぶと、
嬉しいメリットがいくつかあります。
それは大きく3点。
「組織の中で起こる様々な現象」について、
1)説明できる
2)予測できる
3)行動を統制できる
というメリットがあるのです。
「なんでかなあ」に説明がつくと、
日々のモヤっと感もスッキリするというもの。
■さて、そんな文脈で語ると
上記の「組織行動論」について
”知っておいたほうがよい”というのは
否定はされないと思うのですが、
「経営・マネジメントに関わる人が
”知っておくべき”」
とまで言える、言いたい理由も、
やっぱりあるのです。
そのことを、ある本を参照に、
少しお伝えしたいと思います。
(ちなみに参考図書はこんな本です ↓
参考図書1:『企業組織とグローバル化』(編:鈴木秀一)
参考図書2:『組織行動のマネジメント』 (著:スティーブン・P・ロビンス)
■まず、私たちが働く以上、
そしてこの資本主義という仕組みの上で
経済活動をしている限り、
会社を存続させ、利益を生み出し、
「経営」を継続させないといけません。
そのためには、よく言われる
「ヒト・モノ・カネ」
をどうやって働かせるかが
重要なポイントになります。
その中でも、昨今特に重要と言われるのは
「”ヒト”のモチベーションとスキル」
になってきます。
そう、「人」なのです。
、、、というのも、
たとえ物凄く競争優位性のある製品があって、
どれだけオペレーションや優れていて
生産・販売プロセスが自動化されていても、
ヒトが弱ければすぐに陳腐化して、
競合に負けてしまうから。
(これも想像に難くありませんよね)
■そして、その「ヒト」「人々」という
観点に着目しているのが
「組織行動論」
であり、この立場から経営を考えた時に
企業組織のあるべき姿とは、
以下のようになります。
1,働いている人の”生産性”を
できるだけ高める組織であること
2,働いている人々の”職場生活の質や幸せ”を
できるだけ高める組織であること
となります。
(決して、
・オペレーションを仕組み化して利益をあげる
・市場の追い風がある製品をローンチして差別化する
ではないわけです)
■経営学(MBA)で学ぶ項目とは、
・経営戦略
・マーケティング
・アカウンティング
・ファイナンス
・人・組織
・オペレーション
の6項目が基礎になります。
確かに経営をする上で、
「経営戦略」も大事であるし、
「マーケティング」も大事だし
「生産管理」「財務管理」なども
やっぱり大事ではあります。
ただ、それらが完璧に整っていて
かつ、極めて優秀なスペシャリスト集団が
組織に揃っていたからと言って、
経営がうまくいくかと言うと
必ずしもそういうわけではありません。
よくある、
”スター選手だけ集めても
試合に勝てるわけではない”
という話です。
■結局、それらを動かしていくのは
「ヒト」であるし、人と集団が
やる気にならないとその能力も発揮されない。
ゆえに、その多様な人がやる気になり
能力を発揮するための、リーダーシップスタイルも
やっぱり考える必要があるわけです。
■そんな中で、
私達は人とか関わりながら
これまで生きてきて、
そして仕事をしてきています。
ゆえに、自分なりの持論もあるものです。
しかし、その「持論」だけだと
対応できる範囲に限りがあることもまた事実。
そんな時に、世界中のマネジャーや
組織を実証研究として集めた、
”人と集団の行動や態度についての理論”
(傾向と対策)を知ること、
すなわち『組織行動論』を学ぶことで、
ヒト・モノ・カネ
の「ヒト」を上手く動かすための
ヒントが得られるということになります。
■この分野は非常に広いですので
私も目下勉強中。
ただそんな学習中でも、
様々な現象が解き明かされていく感じがして
実に面白いです。
現に、
『組織行動』(著:鈴木竜太・服部泰宏)
『組織行動のマネジメント』(著:スティーブン・P・ロビンス)
この2冊をじっくり読んだだけで
ものすごく視点が拡がりました。
なので、改めて
【世のマネジメントに関わる人に「組織行動論」をお勧めしたい理由 】
ということでお伝えさせて
いただいた次第。
、、、ということで、まとめると今日のお話は、
・経営とはヒト・モノ・カネを
上手く活かしつつ成果を出すことである。
・その中でも、すぐにサービスや
オペレーションが陳腐化してしまう今、
鍵は「ヒトのスキルやモチベーション」である。
・ヒトが出来るだけ高い生産性をあげるため、
また従業員の幸せや質を高めることに資するのが
「組織行動論」的な経営のアプローチである。
・組織の中の人々の行動や態度について理解するために、
自分の持論に加えて、体系だった「組織行動論」を学ぶことで
人々のやる気やモチベーションを意図して引き出しうる。
という内容でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
法と支配者と、自分より懸命な人に従うことは、
節度のあることである。
ストバイオス(ギリシャの作家・編者/5世紀頃)
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