ピアノの体験レッスンを通じて思う「伝え方って大事」という話
(本日のお話 2254字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
さて、先日の話ですが、
「ピアノの体験レッスン」に
行ってまいりました。
小学生時代を含め
10年位(一応)やっていたのですが
6ヶ月前に電子ピアノを衝動買いしたことを
きっかけにピアノを再開しました。
そんな流れで
2種類のピアノ教室に
体験レッスンにいったのですが、
その際の先生の関わり方から
気づきと学びがありましたので、
皆さまにご共有させて
いただければと思います。
タイトルは、
【ピアノの体験レッスンを通じて思う「伝え方って大事」という話】
それではどうぞ。
■ピアノを再開して6ヶ月経ちます。
話題の「鬼滅の刃」の曲(炎)を
一人粛々と弾いておりましたが、
「やっぱり目標とかフィードバックがないと
こりゃ上手くならんな」
と、先日ふと思いました。
■物事を上達させるには、
1)目標を掲げること
2)他者を介在させて
次までに何をするかを決める
と仕組みを設けることが
極めて効果的でございます。
ここについては、
仕事もピアノも運動も、
なんでも一緒です。
■ということで
Googleで近所のピアノ教室を
いくつかピックアップして、
通ってみようと思いました。
1ヶ月に1度、30分くらいであれば、
特に仕事にも家庭にも影響はなさそうです。
そうして色々調べると
2つくらい候補が出てきました。
■1つ目は、近所に根ざした、
伝統的なピアノ教室。
よくありそうな(?)ピアノ教室です。
もう一つは、講師派遣型の
今どきなピアノ教室。
こちらは登録しているピアノの先生が
近所のピアノスタジオにやってきて
教えてくれる、というスタイルです。
■まず、前者の
近所にある大きめのピアノ教室に
いってみました。
レッスン時間は1時間。
そして、事務所に行き
「体験に来た紀藤です」
といって早速部屋に入ってみると、
そこにはちょっと派手目の女性の先生がいました。
(腕にいっぱい石を付けていて
なんだか見た目が怖そうだな)
と思いました。
今日はよろしくおねがいします、
そう挨拶をすると、先生はこう言います。
「どうぞ。好きに弾いてみてください。
楽譜、持って来られたと思いますので」
■大したことがない腕前であることは
わかりつつ、目の前のグランドピアノで
一通り弾いてみました。
そして先生はいいます。
「うーん、なんていうか、
勢いでやってますよね」
「三連符とか音を揃えちゃいけないところが
揃っちゃってたりとか」
「あと、P(ピアノ)のところが
ff(フォルテッシモ)くらいになってたり」
「譜面通りきちんと弾くことが
まずは大事ですかね」
などなど。
はい、おっしゃる通り。
ぐうの音も出ないほど
ご指摘の通りだったので、
「はは、そうですよね。
わかりました」
と乾いたごまかし笑いと共に
答えました。
■そしてもう一度弾いてみましょう、
ということで弾いてみると、
「ほら、そこ!
また指が上がっちゃってる」
と指摘がはいります。
しかし、クセはなかなか抜けない。
ゆえに、弾くと指摘される→萎縮するという
パブロフの犬的条件反射が、
わずか数回で構築されていきました。
30分で弾くことが億劫になってきました。
帰りたくなってきました(汗)
■確かに正論なのです。
ですが、心の中で感じた
このモヤッとした感じ。
言葉にするのであれば、
”「言い方」が率直すぎて凹む”
(& ちょっとくらい褒めてよ)
です。
指摘は確かにその通り。
そしてそこを直せば
確かに上達はするかもしれない。
ただ、そこには
”相手(私)が、
どう受け取るのかという視点が
おざなりになっている感じ”
が拭えないのでした。
ああ、「言い方って大事だな」。
としみじみ思いつつ、教室を後にしました。
■そして他方。
その後行った、
ピアノの先生派遣型の教室の
体験レッスンがありました。
レンタルスタジオに入ると、
グランドピアノのそばに、
スラリとした女性の先生(登録ピアノ講師)がいます。
同じように、グランドピアノを指して、
「どうぞ好きに弾いてみてください」
と促されました。
そして、また弾いてみると、
先生はまずこういいます。
「基本はちゃんとできてますね。
、、、ちなみに、どうしていきたいですか?」
と聞かれました。
「もうちょっとカッコよく
弾けるようになりたいですね」
と私。
■先生は答えます。
「であれば、一言でいうと
”歌ゴコロ”かもしれませんね」
「細かいタッチのミスとかは
ゆっくり練習することですが
やっぱり盛り上がるところ、
そこに向けてどう流れを作るかが
全体として大事だと思います」
「たとえば、こんな感じで、、、」
(とピアノを弾く)
■そして一通り話をしてみて、
前者の先生と、後者の先生、
基本的に言っていることの全体像は
どちらも同じような話でした。
ただし、私の感覚としては、
”「言い方がキツい」前者の先生では
言葉を受け取れなかった”
あるいは、
”「また指摘されるんだろうな」という
気持ちで弾くので楽しくない”
という主観的事実がありました。
後者の先生は、
”できているところは認めつつ、
「更に言うのであれば」という言い方であったので
受け取ることができた”
という感覚を持ちました。
そして、
どちらか選べと言われれば、
迷わず後者の先生の方に自分は教わりたい、
と思ったのでした。
■この一連の体験を通じて思ったこと。
それは、
【「言い方」の大切さ】
です。
どちらの先生のスキルが高いか低いかは
わかりません。
ただ、先生のレベルがすごかろうが
”正論だとしても、
感情的にNGが出ると
受け取ることができなくなる”
ことを、痛感しました。
人は「正しいか正しくないか」だけで
ロボットのように判断して動くものではないのです。
■そして、この話は
お仕事にも通ずる内容です。
最近、クライアントの組織に置いて
”職場でもよく起こっている問題”
に実に近い、、、と思うのでした。
それは、部下からの
こんな話に代表されます。
「◯◯部長の話は、確かに正論です。
でも”言い方”があると思うんですよ」
「あんな”言い方”されたら
もう一度意見を言おうと思わなくなります」
、、、みたいな言葉。
つまり、
『「言い方」でコミュニケーションがすれ違う』
『「言い方」で信頼が育まれない』
というお話です。
■確かに正しいこと。
でも受け取れないなら
それは伝わることはありません。
正しいことも
伝わって、相手が受け止めて
初めて意味を持つのだと思います。
では、どうすればよいか。
その「伝える→伝わる」の肝は
何かというと
『「正論を言う」ではなく
「相手がどう受け取るか」を重視すること』
であろうと思ったのでした。
■「伝えた」からといって、
「伝わった」とは限らない。
ゆえに、相手が受け取れる言葉で
相手が受け取れるような表現で、
相手に伝える事が大事なのだ、、、
そんなことを
ピアノの体験レッスンから
学んだだのでした。
ほんと、言い方って大事、
と改めて思った次第。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人の心はパラシュートのようなものだ。
開かなければ使えない。
アレックス・オズボーン(米国の実業家/1888-1966)
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