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2578号 2021年3月12日

リクルートの「ヨミ表」から学ぶ、”創造的エネルギー”のつくり方

(本日のお話 2445字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は事務作業と
マーケティングの企画など。



さて、早速ですが本日のお話です。

四半期ごとに「OKR」という形で
目標を立てているのですが、
それを考えるたびに、

「1)目標を正しく設定すること
2)目標を日々確認すること」

の大切さをついて
思い出させられます。

「目標大好き!」という人は
あんまりいないかもしれませんが(苦笑)

現実を、自らが望ましいと思う姿に近づけるために
とても大切なことだと思いましたので、

今日はそのお話について、
お伝えさせて頂ければと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【リクルートの「ヨミ表」から学ぶ、”創造的エネルギー”のつくり方】

それでは、どうぞ。

■「目標」。

この2文字を見て、
捉え方は人それぞれ変わりそうです。

私は「目標」がないと
怠惰にふける草食動物と化しますが、

人によっては、

「いやいや、”目標”掲げて、
どうせ計画が変わるし、
あんまり意味ないんじゃない?」

と思う人もいます。

(ストレングス・ファインダーで言えば
『適応性』とかかな)

■しかし、

「目標は、とはいっても大事」

というのは、古今東西、
数多くの偉人賢人が語ってきたこと、

目標にまつわる名言が
溢れていることから、

一つの事実ではないかと。

■そして、同時に、
「目標を掲げる」と同時に
もう1つ、大切なことがあります。

それは、「目標を確認すること」、
もう少し厳密に言えば、

『目標と現状のギャップを
しっかりと目視し続けること』

です。

この「ギャップを意識する」ことにまつわる
私なりのエピソードをご紹介させてください。

■私は、以前で、

リクルート系の営業会社で
働いておりました。
その会社で学んだことは
数多くありますが、

今も残っている学び(”資産”と言っても良い)
ものの一つが

『目標と現状のギャップを
しっかりと目視し続けること』

でした。

■自分が部署異動し、
新たなマネジャーしたについた時、
その方にこう言われました。

「ウチに来たら、毎日朝、
ヨミ表(売上計画表)を確認すること」

とのこと。

■ちなみに「ヨミ表」とは、

リクルート文化で

”売上を作り続けるための最強ツール”

(とまことしやかに言われている)
ものです。

様々なリクルート出身者から
一様に「ヨミ表」のすごさを
耳にしますので、実際そうなのでしょう。

海外にまで輸出されているらしいです。



ルールとしては、
以下の3つが基本です。

1)A~Dで案件をランク付けする

2)どこで何を受注するのか
何月の何周目という形でヨミ数字を入れる

3)ヨミをずらすことは許されない

という3点。

ヨミを上振れさせても、
下振れさせても、

基本、クライアントの状況を
正しく理解できていないことになります。

ゆえに、

見込み数字を立てる上でも、
掲げた数字を現実にするためのコミットとしても、

そして目標と現実の乖離を見定め、
現実を目標に近づける促進剤としても、

このヨミ表が、
「売上を作る武器」になるのでした。

■そして、この「ヨミ表」を
毎日開いて、そして確認する。

すると、どんな内的な変化が起こるのか?

それは、

”今の「目標」がどこなのか?
現状と目標の「ギャップ」がどれくらいあるか?”

という、(ある意味見たくないかもしれない)
現実に直面することになります。

■そこにはいろんな情報があります。

今、行動をしているか。
行動をしてきたか。

タネを撒いているか。
花が開こうとしているか。

今後の見通しは明るいか、暗いか。

Aランク(95%)のヨミを作るには、
Bランク(75%)のヨミが必要。

その前には、
Cランク(35%)のヨミ、更には
Dランク(5%)のヨミが

見込みとして沢山存在していなければ、
継続的に収穫(数字)を作ることは
不可能であるわけです。

■そうした

「現状と目標のギャップ」

「目標に向けて何ができていて
何ができていないのか」

を、

”「ヨミ表」を確認する”

という日々のアクションにより
日々突きつけられるわけです。

これが、ヨミ表の
実に大いなる効果である、、、

と未だに思っています。

■これは別の観点から見ると、
理論的な観点から、
こんな紐付けが興味深そうです。

『学習する組織』という
組織学習についての有名な著作を書いた、
MITのピーター・センゲ博士という方。

彼は著書の中で、

「クリエイティブ・テンション」
(=創造的緊張)

という言葉で、

”ビジョン(目標)を掲げる効果”

について語りました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『クリエイティブテンション』とは、

組織学習の第一人者であるピーター・センゲが説く、
自らのビジョン(ありたい姿)と現実との乖離を
創造的エネルギーの源と捉える考え方である。

ビジョンを描けば、

例えば「資格を取りたい(ビジョン)」が、
「忙しくて学ぶ時間を確保できない(現実)」とか、

「痩せたい(ビジョン)」が、
「運動ができない(現実)」というような、

”ビジョンと現実との乖離”が
見えて来るものである。

その乖離をしっかりと認識し
創造的緊張として維持することができれば、

現実をビジョンに近づける
創造的エネルギーになるという理論。

この緊張が緩むのは、

自ら行動し現実がビジョンに近付いた時か、
ビジョンを諦めるか下げた時である。

(参考文献:ピーター・センゲ『学習する組織』英治、2011)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

■ここでは、
「ビジョン」と言葉にしていますが、

”こうなりたい姿・状態”

という意味では
粒感は違えど、目標と言い換えても
差し支えないかと思います。

そして、センゲ氏言うように、

”ビジョンと現実との「乖離」をしっかりと認識し
創造的緊張として維持することができれば、
現実をビジョンに近づける創造的エネルギーになる”

のです。

つまり、

『目標と現状のギャップを
しっかりと目視し続けること』

この「ギャップ=乖離」を把握することが
自分を突き動かすエネルギーになる、

といえるのです。

■ギャップは、気持ち良いものではありません。

しかし、だからこそ、

日々の目標と現状
そしてその乖離をしっかり見ること。

それが「創造的エネルギー」になるのです。

■もちろん、

掲げる「目標」は、

より上位概念の「ビジョン」に
繋がっていなければやる気になりません。

ゆえに、

目標の設定の仕方
意味付けの仕方も大事。

(でないと、ただのプレッシャーの
原因になるだけです、、、)

■まとめると、

1,目標の正しき設定

2,日々の確認の習慣(例:ヨミ表)

これを形にできれば

現実を前に進めてくれる
創造的エネルギー、パワフルな武器になるであろう、

そのように思う次第です。
私も受験勉強が終わったので、
きちんとお仕事も生み出していこう、

と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

これで十分、と思って現状を認めてしまうのは、
バックミラーだけを見て運転するのと同じことだ。

マイケル・デル(米国の実業家/1965-)

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